桜
去年の写真を見返すと
そこには満開の桜が写っていた
そうか
そういえば散歩がてら川沿いを歩いたな
ちょうど桜が見頃で
息をのむほど美しかった
あの頃はふわふわしていた
将来の夢も希望も見つけられず
やりたいことも特になくて
自分の意思なんかないまま
流されながら生きていた
でもあの時桜を見て
来年は絶対あなたと一緒がいいと思った
こんなに心がうごいたのは
久しぶりだったから
自分でも驚いたんだ
そのために私頑張るから
そのためだったら頑張れそうな気がするから
一緒に桜を見に行こう
春爛漫
春が好き
温かな春の風につられて
何となくお昼寝気分になる
天気がいい日は外でご飯でもたべようか
レジャーシートとお弁当を持って
桜の綺麗な公園まで散歩しよう
この季節は
気分も時間の流れも穏やかになる
特別な季節
七色
まだ捨てられない剣道着の紺色
朝焼けの空のオレンジ
穏やかな海のエメラルドグリーン
ミニストップのソフトクリームの白色
背伸びして買ったドレスの黒色
プレゼントしてもらったネックレスの銀色
お守り代わりの鈴の水色
大事にしている私の七色
記憶
遠い記憶
捨てられたタバコの吸殻を
友達と拾い集め
それがおじさんに見つかって
私だけ逃げ遅れた
自分が吸った訳じゃないのに
真面目に叱られ
友達には笑われた
読めもしない楽譜を広げ
ピアニストのフリをして
ふざけながら演奏した
息が苦しくなるくらい
笑いあった
離れたくなかった
私の青春が詰まったこの場所を
必ず帰ってくる
そう固く心に誓った
時が経てば
街も人も変わっていく
わたしが戻りたかったあの場所は
記憶の中へ溶けていく
もう二度と
出会うことない素敵な人
どことなく変わってるけど
今の私には間違いなく必要な人
かつてないほど充実した時間を過ごし
色んな経験を積む中で
あなたには1番近くで見守ってて欲しい
私の成長を一瞬たりとも見逃して欲しくない
あなたが私を変えてくれたの
今の私があるのはあなたのおかげ
ちゃんと伝えたいけど
緊張して言葉にできない
次がある保証なんてどこにもないのに
逃げてる場合じゃない