【梅雨】
『僕達の出会いって梅雨だったよね、しかも台風直撃の』
そう僕は少し笑いながら言うと恋人は僕よりも笑いながら、
『そうだった、、たしか台風直撃でお互い傘ぶっ壊れてる時だったような、』
と言ってきた。
正直僕は恋人と出会うまでは梅雨が大嫌いで、台風直撃ね日なんかは特にだ。
梅雨とか消えてしまえばいいのにと思うほどだった。
でも今は恋人と出逢わせてくれた、台風を直撃させてくれた、神様に感謝しても仕切れないほどに感謝している。
『そうだったね……この出会いは今思うとカオスすぎるよね…』
【透明】
触れられ無いぐらい透明なあの人はいつか本当に消えてしまいそうで僕は怖い。
『お前が消えたら僕も一緒についてく!』
そう本人に毎日伝えてしまう程だ。
毎日同じように伝えると、あの人は決まって耳まで顔を赤くし照れたようにありがとうと言ってくる。
多分僕が言うのを辞めたら今までありがとうと言いながら消えてしまうだろう。
だから今日も。
明日も。
明後日も。
『お前が居なくなったら着いてくからな!』
と、僕はいい続ける。
【神様へ】
”神様へ、
もし願いが叶うのなら恋人と一生一緒に居させてください。なんでもするのでお願いします。”
と、僕は手紙を書いた。
恋人は来月オーストラリアに親の都合で引っ越をする。
寂しいし、遠距離恋愛とか食べ物が喉を通らないほど不安でいっぱいだし、何より悲しい。
だから、神なんか居ない居ないっ、と恋人の前ではいい続けてきた僕は手紙を書いた。
書いた結果は叶わなかった。
『やっぱり神様なんて居ないんだなぁ、』
と恋人の乗った飛行機を見上げながら僕は泣いていた。
【見つめられると】
僕の恋人は可愛いようなカッコいいようなそんな目で見つめてくる時がある。
いや、正しくは多分、目の形はつり目っぽくてカッコイイけど目の色や、恋人の性格のせいでそんな目に見えるんだろう。
『そんな目で見つめんなっ』
と今日はいつにも増してカッコ可愛い目で見つめてくる恋人に対してつい、そんな言葉を強めな口調で言ってしまった。
『…え?、』
恋人は悲しそうな表情で俯いてしまった。
僕は思わず恋人に抱きついた。
すると恋人は、
『嘘嘘、!冗談だよ』
といいながら僕の頭を撫でてくれた。
【好きじゃないのに】
好きじゃないのに大嫌いと言われると日が暮れるまで泣いてしまうのは何故だろう