飛峰

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1/3/2024, 11:10:03 PM

「日の出」

今は偶像崇拝と言われそうだが
古代人が朝日に祈ったのは
自然なことだったに違いない
暗い夜空を突き抜ける金の束
あれこそ希望の発芽

今は暗くても
まず朝日を待ち侘びよう
あの金の束が見えたら
狂うくらいに喜ぼう
そうすれば今日歩いていける

1/2/2024, 11:36:49 AM

「今年の抱負」(2024年)

初夢が悪夢だった
夢日記アプリのAIに解析させたら
「ストレス管理の方法について
 考える余地あり」
とのこと
確かに昨年は
喜怒哀楽のコントロールが
なってなかった
一度キレると
幼稚園児並みに怒って泣くばかり
抱きとめる腕を待つ前に
自分で涙を拭けということか

1/1/2024, 12:37:21 PM

「新年」(2024年1月1日)

あの地震で
おめでとうの言葉を言えなくなった
この国には多くの神社仏閣が
あるくせに
地震から人を救えないのか
今年は多少
神に反逆してみようか
この災害をもたらした運命への
ささやかな反抗の印に

12/31/2023, 11:52:05 PM

「良いお年を」

やりたいこと
直したいこと
いろいろあるけれど
今はそれらを
鏡餅の隣に置いて
みんなに呼びかけよう
「良いお年を!」

12/29/2023, 9:58:35 PM

「みかん」

母が認知症になったと同時に、私の母への尊敬は
憎しみに変わった。母の言動が何一つ許せない。
母はその前から散らかし魔で、台所も物が積まれ
て酷い有様だった。私がそこを片付けていたら、
プラスチックの物入れの中に黒く変形した缶詰が
あり、更にその中のみかんは黒い炭になっていた。
幼い頃の夏、母がよくみかんの缶詰を開けて、ガ
ラスの器で食べさせてくれたことを思い出す。あ
の頃の私に今の母を見せたら何と言うだろう。あ
んな母でも好きと言うか、それとも今の私のよう
に母を罵るだろうか。母は施設に入ったが、それ
でも私の心の隅には、今も母への憎しみがあの黒
い炭と化したみかんのように残っている。近年、
私が自分からみかんを買わなくなった理由は、そ
こにあるのかもしれない。

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