初葵.

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12/23/2023, 10:52:38 AM

「あーあ、サンタさん、来ないや、」

一人、ボソっと呟く。

「蒼桜っ!もう寝なさいっ!」

「やだ〜っ、サンタさん見てから寝るのっ、」

下では、妹の蒼桜を寝かそうとするお母さんと、サンタさんを絶対みたい妹の蒼桜が言い争い(?)をしているようだ。

「もうっ、鈴桜〜っ、!蒼桜寝かすの手伝ってくれない〜!?」

「はぁい」

妹の面倒見係が回ってきた。

「蒼桜〜、寝るよ〜!」

「やぁだぁっ、サンタさん見るのっ、」

いつまでも駄々をこねる妹を抱き、私は寝室に向かう。

「蒼桜。サンタさんはね、ちゃんと寝ている良い子のところにしか来ないのよ。」

そういうと、蒼桜は驚いたような顔をして、顔を曇らせ、こう言った。

「そーなのっ!?、、、じゃあ、蒼桜、寝る、」

「うん。良い子だね。きっと、サンタさんも来てくれるよ。」

「うん、、、。」

「じゃあ、蒼桜、おやすみ。」

「お姉ちゃん、おやすみ、」

泣き疲れたのか、蒼桜は直ぐに眠った。

「ふぅ、」

そして、私も寝なくちゃと、ベットに向かったのだった。






次の日







「お姉ちゃんっ!」

「ん、蒼桜、?」

朝早くに、蒼桜は私を起こしに来た。

「お姉ちゃんっ!プレゼント、届いてるかなっ!?」

「んー、」

曖昧な返事を返しても、蒼桜には聞こえていない。


そして、


「わぁっ!うさぎちゃんだ〜っ!✨」

蒼桜のプレゼントは、ちゃんと届いていた。

「サンタさん、ありがと〜っ!」

「良かったね。蒼桜。」

「うんっ!」

そして、蒼桜は遊び出した。

「ん?」

クリスマスツリーの隣にもう一つ箱があることに気がついたら私は、その箱を手に取る。

そこには、


鈴桜ちゃんへ。


お母さんのものでも、お父さんのものでもない筆跡で、そう書かれていた。

「私の、、、プレゼント、?」

気になり、中を開ける。

そこには、最新型のスマホが入っていた。

「ぇ、、、!?」

流石に驚きの声を上げる。

そして、もう一つのものに目がいった。



鈴桜ちゃんへ。

いつも、妹の面倒を見ることを頑張っていること、ちゃんと見ています。

蒼桜ちゃんは、天真爛漫。好奇心旺盛。きっと大変でしょう。

そして、妹の面倒を見るだけでなく、勉強も運動も頑張っていますね。

全てを完璧に。

その言葉を実行できています。

けれど、人は、いつでも完璧ではない。

だから、たまには息抜きも必要です。

休めることも、大切なことです。

全て完璧じゃなくても、頑張ればいい。

そのことを頭に入れてくれると嬉しいです。

これからも頑張ってください。


サンタクロース



その手紙を読んで、自然と涙が流れてくる。けれど、

「お姉ちゃん、泣いてるの、?」

蒼桜にそう言われるまで、気が付かなかった。

ああ、私、疲れてたのかな、

泣いたのなんて、いつぶりだろう、

「お姉ちゃん、」

「まぁ、鈴桜っ!?」

「鈴桜〜!今日は鈴桜の好きなチョコケーキ、、、ってなんで泣いてるんだ!?」

私、こんなに愛されてるんだな、

「ううん。なんでもない!笑」

流れた涙を拭き、私は笑った。

皆、驚いた顔をしていたが、最後には笑ってくれた。




______時に休憩も大事。

私が、クリスマスに学んだこと。

お陰で、今もこの世界を生きています。






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#一作目