【昨日始めたこと。】
夏休み、もっとゲームができるかとウキウキしていた。しかし、それは間違いだった。いつもだったら、平日はできないが、休日は勉強した分ゲームができた。夏休みに入るとその休日のような仕組みが永遠に続くと思っていた。
夏休みに入ってまず最初にやったのが勉強(宿題)。そしてゲーム。そしてまた勉強にゲーム。2回目は怒られなかった。つまり、休日のいつも道理のスタンスが続けられる!と思ってた。何回か、それを繰り返していると、
母「あんた、いつまでやってんの?もう1時間は過ぎてるでしょ。」
え?今更何いってんすか、て全力で思った。
僕「夏休みって休日よね?」
不安になりながら聞く。
母「えぇ、休日よ。」
僕「なら…。」
母「あんたはメリハリがなさすぎる。1日1時間にしなさい。」
はぁー?なんでやねん。その後もいろいと反論してみたものの、時間が増えたりスタンスが変更することはなかった。
ゲームを1時間やったら、あとはなにすんねん、ってなる。そういうときに役立つのがスマホ。ユーチューブやスマホゲームをして遊んだ。しかし、動画の更新は遅く、スマホゲームも同じことの繰り返しをしているようで飽きてしまった。親にこっそりとアプリをダウンロードもしてみた。しかし、それほど面白いものなどなかった。そして昨日。新しく「IRIAM」というアプリをダウンロードしてみた。これはVチューバーになれるアプリらしい。試しに配信もやってみた。まぁまぁ面白かった。知らない人と初見で話して、フォローしあって。ユーチューバーを目指してる僕にとっては始めの一歩のようなものだった。「楽しい」という感情が復活してきた感じがする。君も、なにか生きがいを探してみてください。
【今一番欲しいもの】
「春」。みんなはこの言葉を聞いて何を思い浮かべる?新しい季節。新しい出会い。僕もそれを求めていつもいろんなことにチャレンジしている。僕はA高校に入学することとなった。A高校はこの地域で上位の高校。昔の僕では無理だったが、花奏のおかげでA高校に通えることができる。僕は桜木の道を花奏と歩いていた。
海星「桜が満開だね。」
花奏「そうだな。」
海星「新しい出会いとか、ワクワクするよ。花奏はそういうの求めてないの?」
花奏「私は『勉強』一択だな。悟りでも開いてるよ。」
海星「『青春』という言葉を知らないのか?一緒にリア充になろうぜ!」
花奏「やだ。お前となんてもってのほかだ。」
海星「えー、おもんないなぁ。」
花奏「学生っていうのは勉強するために生きてるの。大人になったら働かなきゃ行けないでしょ?そのために学歴を稼ぐものだろ。」
海星「いえいえ、学生とは青春を謳歌するために生きてるんだぜ!僕らも学生、今を楽しまないと。」
花奏「お前だけ勝手にやってろ。」
そういいながら、僕らは校門に入り別れた。
この学校は学年人数が多い。よって、クラスも多くなっている。僕は東側。花奏は西側の校舎に向かった。内装はまぁまぁきれいで、日差しがよく入る。
海星「僕のクラスはここか。」
僕は自分のクラスに足を踏み入れた。あれ?男女比エグくね?黒板にはクラスメイトの座席表が描かれていた。男は黄色。女は赤で書いてあった。計算すると、全体が30人だから2対1(女子対男子)。大変だなぁ。まぁ、これもこれであり、か。そう思いながら僕は自席で時間を待つのであった。
先生がやってきて短めのホームルームが終わった。休憩時間。みんなソワソワしていた。
蓮「なぁ。このクラスどう思うか?」
Who is he?この人だれですか?疑問を抱えながらその返答をする。
海星「男女比がえぐい。」
蓮「だよな。なぁなぁ。見る感じあの子可愛くね?」
彼が指さした先に視線を送る。
海星「確かに。」
蓮「緑の髪に小柄で華奢な女の子って感じ。おっと、名乗り忘れてた。俺は西間蓮。呼び方は何でも良い。」
海星「僕は佐々木海星。よろしく。」
こんなに早く新しい人を見つけられるとは。運が良い。神様、ありがとうございます!
あれから、数日がたった。学校生活も慣れた。ずいぶんと充実した日々だ。花奏との登校に、蓮や他の男子との交流。いつも、食堂で花奏と昼飯を食べ、クラスに帰ってきたら「お帰り」と言ってくれる仲間がいる。もし、昔のままだったら、きっと、高校生活はこんなもんじゃなかったんだろうな。今は昼休み、食事を終えて帰ってきたところだ。ちょうど蓮も廊下にいたもんで話しかけてみた。
海星「何しとん?」
蓮「なぁなぁ。あそこの古明地さん。今日も可愛くね?」
海星「ホントヤネ。」
なんというか、蓮は古明地さんに恋をしているらしい。入学当初、僕らが出会ったときにも言っていたが、これは一目惚れと言うやつか?青春だな。
海星「古明地さん。こっち見てね?」
蓮「ほんとだ!俺もう幸せすぎて死にそう。」
古明地さんはこの学校でとても人気がある。美人、美少女というところが光り輝いている。だか、花奏も負けちゃいない。成績トップ、美人で運動神経もあってモデル並みの体格。学校では全く口を開かないそうだがかなり有名だ。
海星「試しに、話しかけてみたら?」
蓮「無理無理無理。対面するだけで倒れる。」
海星「根性ねえなぁ。んじゃ、僕は教室に帰ってるよ。あとは自分で頑張って。」
蓮「ちょ。」
蓮の言いかけの言葉を無視し、僕は自分の教室に向かった。
クラス内は女子でガヤガヤしていた。女子の多いクラスには女子が大量に集まるもんなのか?という気持ちで周りを見ていた。すると、ちょうど古明地さんも帰ってきた。あいつ、何もやれなかったんかよ。
こいし「佐々木くん。ちょっと来てくれない?」
クラス中の視線が僕に向く。あぁ、この感覚。好きじゃないな。
海星「わかった。行くよ。」
僕は古明地さんに連れて行かれた。
僕らは人気の少ないところに移動した。ここまで来るのに、蓮に遭遇しなくてよかったと思う。
海星「で、何で僕をここへ?」
こいし「あなたは、貴方はなぜ私を見てくれないの?」
海星「へ?」
検討もつかない。誰もがこうなるだろう。脳が一瞬理解できなかった。理解するのに時間がかかった。
こいし「もしかして小林側?」
小林、花奏のことか。
海星「別に、どちらでもないさ。」
こいし「それはわかってたけど、」
わかってたんかい。
こいし「小林側を除く学年中はだいたい私に目を向けているのよ!あなたも私を見て!」
海星「は?そんな事言われても。」
こいし「私はあなたが欲しい。この学年全体が私を注目させるような学校にしたいから。一人ずつ、あなたが最初。」
良くないことに巻き込まれたかもしれない。めんどい。
こいし「覚悟しといてね。」
満面の笑みで答える。もう、始まってんのかよ。花奏。help me !
《ハート多かったら長期物語にします》
【視線の先には】
十年前、(引っ越しで)別れた友人がいる。その人は賢く、しっかり者で合理的な人物だ。そんな彼女が好きだった。
今日は約束した再会の日、彼女の家の場所は覚えている。
海星「さぁ~て、家にいるでしょうか。」
僕は玄関のボタンを押した。しかし、出てきた相手は彼女ではなかった。
彼女の母「はーい。どなたかしら?」
海星「花奏の友人です。花奏はいらっしゃいますか?」
彼女の母「ごめんなさいね。花奏は今お出かけ中なの。」
海星「そうですか。では、失礼します。」
お出かけ中か。まぁ、そりゃそうか。十年だ。しょうがないさ。帰ろう。一旦お店にでも寄って。僕は近くのお店に向かった。
人気の少ない街。昔まで行っていた小学校。友達と遊んだ公園。何もかも変わっていないままだ。
海星「ふう、ひと休憩。」
僕は公園のベンチに座り、水分補給をした。
【遠い昔の記憶】
さとり「お燐、お空。こいしを連れて逃げなさい…。………………………………………………。」
これがさとり様と話す最後の言葉だった。最後はなんていったっけ?
現在、「古明地こいし」が幻想郷中に指名手配され、追われている。
猫燐「お空、あんたはこいし様を連れて隠れて。早く!」
次々と私の家族が消えてゆく。
こいし「ごめんね。私のせいで、みんなが…。ここからは私一人で行く。」
空(うつほ)「でも、それは。」
こいし「これ以上家族に迷惑かけたくないの。ごめんね…。」
ついに一人になった。雨が降ってきた。泣き目に蜂とはこういうことを指すのか。あれ?私はどこにいたんだっけ?今はどこなんだっけ?記憶が遠のいてく。行かないで。行かないで。
空「私は誰?いったい何をしていたの?」
空(そら)はだんだん暗くなった。私の感情と共に。
空「私は人間?羽があるから鳥なのかな?」
この世界はどんなところなんだろう。私の持っている知識なんて手で数えられるぽどしかない。
空「視界が…歪んで見える…のは…気の…せ…い。」
私は足から崩れるように倒れた。
目が覚めた。見知らぬ天井。起き上がって周りをみても知らない物だらけ。
海星「お目覚めみたいだね。」
空「貴方は誰?」
海星「この街の商人さ。君が倒れてたから、一大事だと思って寝かせただけの一般人です。」
私は慌てて立ち上がり、お礼を言おうとした。しかし、思うように足が動かず。お尻から倒れてしまった。
海星「いいよいいよ。無理しなくて。君が居たいだけここに居な。」
空「あ、ありがとうございます。」
海星「うん、じゃぁ僕は今から仕事があるから、何かあったら呼んでね。」
その男は、玄関の方に向かった。足をみてみると、包帯が巻かれてあった。少しめくってみると、相当深い傷ができていた。何があってこうなったのか、全く見覚えがなかった。
ここでの生活を続けて数年がたった。度々、佐々木さんの仕事の手伝いをして、時には、一人で出かけるようにした。今日は佐々木さんと外をふらついていた。
海星「君から誘うなんて珍しい。なにかあったのか?」
空「いえ、何も。ただ、そういう気分だっただけです。」
海星「優惟(ゆい)も色々とあるんだな。」
「優惟」。私が自分の名前を忘れたから、佐々木さんがつけてくれた名前だ。
空「いろいろと言っても、何も思い出せてないですけどね。」
一人で散歩する理由は、自分の記憶を取り戻すためである。しかし、それを続けても未だ成果を上げられてない。
海星「ほら、あの木を見て!あれは1年間ずっと枯れない木なんだよ。」
空「へ〜。そうなんですね。」
初めて見た。しかし、あれはなんだろう。木の下になにかが落ちている。私は近くまで行き、それを手に取った。
空「指名手配の古明地こいし?」
海星「ああ。それね。まだ捕まってないらしいよ。怖いね。何をしたかは知らないけど。」
引っかかる。何かが私の脳内で突っかかるように…。あ、
「
さとり「3人とも、必ず3人で帰ってきて。」
」
空「さとり…様。」
海星「どうした?」
空「思い出した。思い出しました。佐々木さん!」
海星「そうか。それは良かった。」
空「私、行かないといけないところがあります。」
海星「わかった。ほとぼりがさめたら帰っておいで。」
空「はい。この数年間ありがとうございました。」
私は急いで地霊殿に向かった。遠い昔の記憶。これがなかったら、私はきっと…
end
【空を見上げて心に浮かんだもの】
青い空、白い雲、緑色の草原。風も気持ちよく感じられる。日は劣らず優れず、いつものように輝いている。草の匂いで眠りに落ちながら、僕はふと思ってしまった。「平和」。この単語が意味することってなんだろうか。いつものように学校に行って、友達と遊んで、花奏といつも通りの会話をして。僕が今挙げられる幸せはこんなものかな?当たり前に見えてるものは、よくよく考えてみたら、現代でしか叶わなかったことだ。僕らは運がいいんだな。この地球に生まれ、人間として生まれ、新たな人生の物語を一人ひとりが作り上げてく。素晴らしい世界だ。君も、そんな世界で僕たちと分かち合って生きている。この「書いて」というアプリで繋がっている。これが、これこそが奇跡と言えるのでは?