とある7月の土曜日の午後
フレンチアルプスの麓の
湖のほとりの学生寮に1人着いた
初めて1人で海外に来て
長距離列車に乗ってたどり着いた
他の学生達が到着するのは明日
夏の午後の光に溢れた寮はしんと静かだった
窓から湖が見える小さな部屋
荷物を置いて
到着した安堵感と
これから始まる生活の期待と少しの不安と
日本から遠く離れた心細さ
でも辺りの景色にどこか
日本の山と湖のそれに似た懐かしさを感じて
安心して癒されて少し元気が出た
湖の横の道を1人歩いて旧市街へ
今日からの暮らしに必要な物を買いに行った
とてもとても小さなチワワと
とても背の高い飼い主さん
日曜の夕方のドッグラン
飼い主さんがゆっくり歩く足元を
小さな小さなチワワがついて歩く
ぴこぴこと辿々しく可愛いらしく
淡い黄色の小さな服を着て歩く
飼い主さんの足元に守られながら
止まらずにぴこぴこずっとずっと歩く
飼い主さんはゆっくりゆっくり
小さな小さな相棒をさりげなく守りながら
止まらずにゆったり歩き続ける
彼と彼の靴より小さいくらいの小さなチワワ
心が本当に繋がっているみたい一つみたい
ゆっくりゆっくり歩くぴこぴこぴこぴこ歩く
愛おしさ大切さ優しさ信頼うれしさ楽しさ
温かく切なく美しくて見ていると心が柔らかくなる
とまらず歩き続ける背の高い飼い主さんと
小さな小さな可愛らしいチワワ
1時間くらいして少し立ちどまり
淡い黄色の服の小さなチワワが
飼い主さんの靴に少し乗るような仕草をした
そして またゆっくりゆっくりぴこぴこぴこぴこ
ドッグランの中を2周ほどしてから
腕の中にすっぽり収まるくらい小さなチワワを
優しくそっと大切に抱き上げて
夕暮れのオレンジ色が残る中
2人静かに帰っていった
夕方お花屋さんで
チューリップを買ってきた
帰ってすぐ花瓶に生けた
まだ起きてる私
チューリップに目をやる度
可愛いくて綺麗
嬉しい 幸せだ
ありがとう
チューリップ
この前
インディジョーンズのアトラクションに
初めて乗ろうと思って
でも絶叫マシンとても苦手だから
怖くないか事前に調べてはいたけど
やっぱりまだ不安で
アトラクションの出口のところで
出てくる人達を確認することにした
しばらく若者とか大人ばかりしか出て来なかったけどついに
小学校低学年くらいの兄妹が
平静の様子で出て来たので安心して
初挑戦できた
体幹が鍛えられて面白かった
こども ありがと
冬の校庭の部活終わり
夕陽の逆光に照らされ光る彼の背中
校舎のオレンジ色の廊下から見つめてた