ずっとこのまま
ずっとこのままではだめだ
それだけはわかるけどそれしかわからない
なにをすべきで、なにをしないべきか
それすらもわからず、めざすべきものもわからず
ただひたすらにこたえをもとめて
あらゆるちしきをよみあさる
それでもただ、このままではだめだと
あせりだけをつのらせて
寒さが身に染みて
寒い。本当に寒かった。
もこもこのダウンジャケットでヨガマットを担いでレッスンを受けてきた。
靴下の中が蒸れるので運動後は靴下を履き替えるが、帰ってくるとまた湿った靴下が冷たい。
寒さが身に染みる私は今日三足目の靴下に手を伸ばす。
あとは晩御飯食べて寝るだけなのに、靴下の洗濯頻度が身に染みる。
20歳
二十歳を名乗れた昔、私はまだ元気だった。
晴れやかな着物を着て写真スタジオで前録りをしたり。
メイクさんはアイメイクが苦手な方みたいで、ビューラーで瞼をよく挟まれて涙目になりながら化粧された。
祖母と写真を撮ったり。
綺麗ねと褒めてもらえた。私は自分が綺麗だとは思っていなかったけれど天真爛漫に振る舞って祖母の理想を演じた。
私は元気になるために、健康を求めて今日もリハビリをする。
身体年齢だけでも二十歳に戻れたら……。
三日月
月が欠けてみえるのは、ほかの惑星の影になっているからだという。
私も、誰かに隠されて三日月の見えない部分のように生きたい。
見られて生きるのは酷くつらい。
見られずに生きられるならどんなにいいか。
色とりどり
色とりどりのインクでつらつらと書かれる文字。
二本目のガラスペンを購入したのであれこれ試してみようとした結果、よく分からない紙になった。
まともな文字ではあるが全体として意味を為さないものなので、「……という夢をみた」と末尾に繋げることで事なきを得た。
……という夢をみた。