光と闇の狭間で
光の元でもなく、闇の元でもなく。
その狭間に位置する私の状況はひどく不安定だ。
日陰のような曖昧な場所で、なんとか生き延びている。
闇は気楽で、光はあまりにも眩しくて、でもいつまでもそうするわけにはいかないのだ。
生きなければいけない。私のためではない、弟のために。
距離
距離の測りかたは難しい。
文字通り何メートル離れているかの計算も難しいし、心の距離の測りかたも難しい。
そして何より、距離感にバグが生じている人への反応の仕方が一番難しい。
簡単には指摘できない。やんわりと当たり障りなく確認を取ると、なぜ? と曇りのない眼で見つめられる。
やりきれない。ここで私のほうから心の距離を遠ざけると、向こうから迫ってくる。
何もしなければ、さらに迫ってくる。
相手の行動を肯定するのは、距離を近づけることと同義なのだ。
難しい。
泣かないで
泣かないでと言われても。
涙は簡単には止まらない。
泣くことは重大な精神防御装置なのに、泣かないでというのは完全に体面を気にしているだけで私のことを気遣っているわけではない。
そんな言葉に騙されたくはない。
泣くかどうかは私が決める。
冬のはじまり
寒い。寒い。
白湯を飲んで、ため息。
うちにはストーブもこたつもない。
毛布にくるまってなんとか寒さをしのぐ。
寒い。寒いよ。
パジャマに着替えたらもう何もできない。
予定したことができなくなってからがスタートライン。冬の到来だ。
お湯を沸かして、加湿器をつけて、温かい部屋着を来て、予定を決めてから行動する。
頑張れ私。
終わらせないで
終わらせるなんて簡単だ。
紙切れ一枚。たったひと言。
縁もそれだけで簡単にほどける。
それも円満に終わればいいが、後に残るのは大抵後始末の重圧と作業。
終わらせないほうが、先に進まないほうがどうやってもよく思えてしまうのは仕方がないことだ。
終わらせないで。
終わらせないで。
終わるなら、すべての権利を放棄して身軽になりたいわ。