noname(ノナメ)

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2/7/2025, 1:26:07 PM

女は“誰も知らない秘密”を売っていた

この秘密には価値がある

なんたって誰も知らないんだから

どれほどの価値があるかは誰も知らない

そんな秘密を売っていた

◇ □ ◇ □ ◇

男は“誰も知らない秘密”を買った

買った瞬間それは消えて無くなった

なんたって誰も知らない秘密だから

誰かが知った瞬間にそれは消えて無くなった

これは誰にも秘密の物語

2/6/2025, 3:18:01 PM

“静かな夜明け”なんてものを最後に感じたのはいつだったか。

「ガー」とか「グォー」とか。

珍獣の鳴き声ではなく、
隣で眠る小太り亭主から発せられるいびきだ。
毎朝コレに起こされ夜明けに気づく。


グッと手と足で身体を横にすると一瞬訪れる静寂は
仰向きに戻ると同時に終わる。

「ガー」とか「グォー」とか。あ、今「ブオーーウ」ってのが入った。これはレア。録音して聞かせたい。否こんな音端末に残したくない。

いやいや鳴き声鑑賞している場合ではない。
静かな夜明けの侵略者の為に、今日も冷たいキッチンに立って朝食を作らなければならない。。
そうして作られた料理が、今日も侵略者を肥えさせていく。

2/5/2025, 1:33:52 PM

「手、繋いでいい?」
トクンと脈がひとつ

「うん」
トクンと脈がふたつ


心臓から送り出された血液が
身体を一巡りして30秒

この思いが私をめぐる
この思いがあなたに伝わる





                  heart to heart

2/4/2025, 11:37:32 AM

毎年 君の誕生日に花を送るよ
いつか 許されたなら
一緒になろう

      *          *             *                     *
           *

             
       *
                  *

  *  
          *            *


「おばあちゃーん。また花届いてるよ」
「あら、もう。1年は早いわね」
「ずっと気になってたんだけど誰から?」
「さぁ、誰だったかしら」
 

        


         “永遠の花束”

2/3/2025, 11:43:05 PM

 やさしくしないで
                    
        そばにいて
              
   

    にがくてあまい
                  
 

                  にりつはいはん

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