桜の花が
ぽつりぽつりとつぶやくように
空に向かって咲いていく
ひとつふたつとそのつぶやきが
重なり合って滲んで揺れた
緑の風が悪戯に
花びら乗せて舞い上がる
春の終わりを告げながら
前髪くすぐる
春風にお願い
あなたのところへ
届け花びら
星が 綺麗でした
当たり前が当たり前じゃなくなったあの日
生存を確認された男の子の言葉
日常だと思っていた
有り余るほどの街の明かりが消えた中
明日の自分もままならないそんな精神状態で
本当の暗闇の中で見上げた夜空の星を見て
ただただ純粋に星が綺麗だと感じた
彼の想いに涙がとまらなかった
人はどんな絶望の中でも
上を向くことができる
人はどんな暗闇の中でも
光を探すことができる
今 彼の見ている星が
強く輝く光でありますように
心に浮かぶ言葉を一つ
ポツリポツリと繋いで遊ぶ
とがっていたり 可愛かったり
イロトリドリの言葉遊び
まだ消えないで
小さな光
なぜとどうしてがループする
途切れない希望が
途切れて欲しい現実に
問いかける
無力な私は今日も祈ることしかできない