はる

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12/15/2024, 12:41:04 PM

『雪を待つ』

澄んだ音が喉を掠めて
肺で解けてを繰り返す
白い結露が泣きながら
雪催いを急き立てる

12/12/2024, 11:40:42 AM

「心と心」

なんでもないときに浮かぶ
あなたの横顔と流れる髪
触れられそうに鮮明で
触れてしまえば儚くて
だから何度も思い出す
もしあなたが同じように
私を思い出してくれたなら
あなたの髪にそっと触れても
消えないままでいてくれるかな

12/12/2024, 12:27:30 AM

「何でもないフリ」

トゲが刺さる
触れるとなかに入り込む
痛みも忘れてしまうほど
奥の奥までしまい込む
気づけば動けなくなって
このなかはトゲばかり
突き破ることのないように
今日も慎重に笑っている

12/7/2024, 10:12:06 AM

「部屋の片隅で」

部屋の片隅でうずくまる
すきま風で冷えた壁が
背中に寄り添う
感覚のなくなった
手と足の指が
氷のような床を愛して
ぬくもりを拾おうとする耳だけ
私を裏切る

12/5/2024, 11:00:23 AM

「眠れないほど」

だめみたい
口をつぐんで瞼を閉じて
頭のキャンバス放り投げても
筆は離せず宙に巣描いて
絡まる音がくすぐる指を
胸に当ててしまうから

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