鳥のように
飛びたいって、一度は憧れるよね。
太陽に近づきすぎて、蝋が溶けて墜ちたイカロス
人類初の動力飛行に成功したライト兄弟
しかし彼らを待っていたのは必ずしも栄光だけではなかった。ライト兄弟の飛行技術に関する特許取得は、飛行機が兵器として注目されていたこともあり、争いや妬みの対象となり、不毛な裁判に追われた。
晩年、弟オーヴィルは飛行機を発明したことを悔やんだとされている 。アメリカ特許局創立150周年記念行事では二次世界大戦に関し、飛行機がもたらした破壊を残念に思うと述べた。
いきものがかりの「ブルーバード」
遊迷(ゆめ)の実現のために、踏み出していくさまを、鳥のように飛んでいくと表現する歌だけれど、中でも印象的な一節がある。
墜ちていくとわかっていた それでも光を追い続けていくよ
飛んだら、堕ちていくのかもしれない。
さよならを言う前に
「さよなら」だけだった その一言で分かった
流行りの歌のそのフレーズはわたしにも通じた。
YOASOBIの「夜に駆ける」と、原作の『タナトスの誘惑』では、主人公がどうしようもなく「死」に惹かれてしまうさまが描かれている。
世の中には二種類の人間がいるという。
生に対する欲動-「エロス」に支配される人間と、
死に対する欲動-「タナトス」に支配される人間。
わたしも後者の人間だろう。
歌詞で補完された世界では、さよならを言う前に彼が人生に求めていたものが分かる気がする。
ありきたりな喜び
思いつく限りの眩しい明日
いつか日が昇るまで 二人でいよう
いつか…って、希望を託して、絶望が明けるのを待っていた。
ずっとずっと、幸せから一本抜いた辛さの中で、焦燥感に駆られながらもなんとか生きていた。
その一本の支柱に、彼女はなり得ていたのではなかろうか。
彼女がいたから、彼は幸せだったと思う。
空模様
天気が良くなるときも悪くなるときも、空模様というようだ。
比喩として使うときは、人間関係の空気に対してで、あまり良い意味では使わない。
空模様とぱっと聞いて考えを巡らせる。
小さい頃は、空を見て、ドーナツみたいな雲だなぁと何もないなりに工夫して楽しんでいたのを思い出した。
けれど、少し違うみたい。
空を見て、天気を考えるのは、だいぶアナログなことな気がする。天気予報の情報から傘を持っていくか悩み、雨粒を視認して傘をさす現代。
私にとって、空模様をうかがうのは、あまり得意でない。
…最後の1文は、比喩ともとれるのだろうか。
鏡
白雪姫に登場する魔法の鏡
鏡の国のアリス
合わせ鏡
泉鏡花
鏡は古来には銅鏡が贈答されるなど、強い神秘性が備わっている。
単に見た者の姿を対称の像として映し出す物である以上に、見た者と異なる像が結ばれると物語が生まれるようだ。
いや実際には、そんなこと、あり得ないんだけども。
現実を真実を実像を、おべっかも誇張もなく、ただ無作法に叩きつけてくる。キズや凹みでも無ければ、鏡はこれっぽっちも嘘をつかない。
鏡を覗き込む目的は、自分の姿が見たいからだ。
そこに、どんな意味を持たせるかは、映る自分自身のみぞ知る。
あなたは、どんなふうに形容するだろう。
いつまでも捨てられないもの
必要性が高いもの
セットでまとめて買ったもの
集めたもの、集まったもの
これから整理するもの
使い切っていないもの
単品でいつまでも捨てられないというものはなかなか無い。ある程度分類がある。(未処理というのもひとつの分類。)
書きものとか着にくい服とかこまごましたものが増えてきて、捨てなきゃなという分類に入っているのもある。
置き場所を固定していて、要るからと取っておいているものはいくつも思い当たる。
捨てなくちゃいけないけれど、捨てられないっていうのは、ゴミ袋に入れる前段階のそういったこまごましたものかもしれない。