半袖
5月26日
貴方は半袖だったね。
あまり見た事ない新鮮な姿、5月だから暑くても貴方は薄手の長袖で来ると思っていたから少し嬉しかったんだ。
私も半袖だった。
貴方が帰る時は少し肌寒かったな。
天国と地獄
5月26日。
地獄という言葉がきちんと当てはまるかと言われたらそうでは無いが、まさにその日がそうだった。
自ら地獄に堕ちて行った。
いまだに浮上することなく心は響み続けている。
後悔。
してもしきれない。
もうどうしよもできない。
辛い。
🍀恋物語
高校卒業して二ヶ月、私は先生と一線を超えた。
冷房をつけない程よい初夏の頃。
私たちは手に滲む汗を混ざらせ、三年間の関係を覆すかの様に身体を重ねる。マスクも、服も脱ぎ捨てて。
先生の体温は思っている以上に、熱い。
学校で見ていたあの穏やかな先生からは想像もできない体温。そして、男という本能が垣間見る目つき。
憧れて、尊敬して、愛する貴方が私に隠すことなく欲望を向けている。
私は「初めて」なのだからもう少しお手柔にしてほしい所、
私が抑えきれない貴方の反動と私が抵抗できない貴方の力を持って貴方は私の全てを支配する。
この上ない至上だ。
それでも私は、貴方への恋心をひたに隠し続けるの。
先生と生徒から貴方と私に変わったからこその身体だけの関係。何処も法に触れていないわ。
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こういう物語、あってもいいじゃない?
先生と生徒から貴方と私へ呼称が変わるちょっぴりハードな恋物語。
🍀忘れられない、いつまでも。
あなたの優しさ。
🍀一年後
卒業式の日、私はこの先やって生きていけるのか本当に不安だった。
大好きな学校、大好きな先生たちが居ない生活なんて考えられなかったから。
なんやかんやで一年後。
仕事の忙しさに追われる中でも先生と会ったり学校に行ったり写真を見返したりして何とか生きている。
毎日のように泣いていたのが一年経つと「あんなことあったな…寂しい」までに軽減されて泣かなくなった。
今でもなお、日常だった大好きな学校に戻りたいと願うけど。