他の誰にも教えてないことがたった一つあれば、それでいい。

お題:私だけ

幼き日の私は、今の私を笑うだろうか？
思い出せない。こうなる前の己がまともだったと言えるほど、もう正しさが分からない。

お題:遠い日の記憶

「あいつの好きな色」/「あの人の嫌いな色」

お題:空を見上げて心に浮かんだこと

あなたはもうあたしなしじゃいけないってこと、さようならをちらつかせたら理解するかしら？
ひとってほら。喪失から教訓を得たがるじゃない。
ちょっと遊んでみようかしら。
追いかけるばっかりじゃ飽きちゃうものね。

—ある女の日記　最後のページ

お題:終わりにしよう

踊りなんて柄じゃない。
差し出された手。黙らせるために、気取ったその手に指を絡めてくちづける。奴は途端に言葉を詰まらせた。
私をリードするなど百年早い。

お題:手を取り合って