氷華
冷たい月が
照らす
凍てつく光
美しく哀し
一輪の
氷華な神秘
照らす輝き
限りなく透明な程
映ら無い脆さ・・・
氷華 私の血に
染まれ・・・
同化 私と共に 全てを・・・
氷華 私を包み
産まれ・・・
同化 私と共に 朽ちて・・・
「傍に居るから 離さないから」
氷華 鮮やかに
美しく・・・
真紅 咲き誇り 願いを・・・
氷華 神秘的に
叶え様・・・
花弁 私の血で 咲いて・・・
存在し意味を
もう・・・
哭かないで・・・
夢丘
哀しみの色に染まり
私は 独りで
そっと 泣いた・・・
あの丘で時は止まり
私は 動けず
もう 還れ無い・・・
季節は死に逝く
廻る此の世界で
擦り抜けて逝き
軈て巡る場所で
只・・・ 佇む流れ・・・
哀しみの色に染まり
私は 独りで
そっと 泣いた・・・
あの丘で時は止まり
私は 動けず
もう 還れ無い・・・
触れた 傷み・・・
失くし 嘆き・・・
枯れた 聲は・・・
冷たく 響き・・・
堕ちた夢の終りへと
私は 独りで
そっと 跪つき・・・
あの丘で記憶を視て
私は 刻んで
もう 還れ無い・・・
獣
鋭い眼光で
捕らえ
鋭い牙と爪
喉笛を
噛み砕き
引き裂いて上げる…
血を啜りて
潤して
肉を喰らい
欲の業
欲のまま
狂気と宴の快楽に…
孤独を纏う
衝動の残劇
感情は捨て
殺戮の狂者
生きる為の
知を獲る者
秋風謳
行く末に
彷徨いながら
天空見上げ
流される
雲と風の息吹
感じながら
哀しみの謳
口ずさむ・・・
肌寒が心地良く
切なさの匂い
刹那さの微笑み
瞳には哀しく
「時を刻む・・・」
変わり行く季節
残した足跡は
叶わぬ夢の残骸
薄れて吹く秋風
纏い舞い散り
届かぬ想う破片
又・・・ 此の場所で・・・
死焉
崩れ散る視界に
時の流れが嗤い
沈み堕ちた・・・
砕け廃と化す躯
刻まれた感の絲
脆く千切れ・・・
闇の導きに 歩む・・・
抗いの無力は
孤を深くなり
流れた雫には
救い等無くて
朱黒に染まり
存在は薄れた
不条の世界の結末は
我の思考を殺め
傷みさえ感じ無く
醜き理は汚れ過ぎる
我の感情を殺し
凍て付いたは定め
失い続け
私に最後に残された
「結末は・・・」