ここではない、どこかで
泣きたい
辛い
苦しい
助けて
誰の助けも呼べず、ただ
手を伸ばしてくれる人を
期待していて
私はここでは生きられない
私は産まれてくるべき人間ではなかった
神様の選択ミスでした。
私の体と魂の相性が悪かった。
またどこかで楽しんでいきたいね、
ここではない、どこかで。
神様へ
私がどうして生まれたのか
人間はなぜ求められたのか
そう考えることが多々ある
私はなぜこの容姿なのか。
なんでこんな性格なのか 。
私は考えるのをやめて
屋上へ登る足を早めた。
こんなにも私を傷つけたのは
こんなに私の心をボロボロに崩したのは
そこにいる貴方なんでしょう?
柵を越えて、遺書の内容を思い出す。
あぁ、1人忘れてた。
まぁいい。
どうせ向こうでご対面だ
落下速度を楽しみながら
神様への言葉を綴る。
これからも、ずっと
清々しい朝
朝食、用意
7時半にランドセルを背負い
玄関から走る。
いつも1番にくるのは私だった。
誰もいない教室の
静かな空気が好きなんだ。
友達と遊ぶグラウンド。
何度も転けて保健室の常連で。
4時間目の後の給食は
友達と牛乳の早飲み対決
遊びも対決ももうしなくなってしまった。
卒業間近の哀しみも
友達の顔さえ覚えていない。
記憶はすり替えられていく。
これからも、ずっと
何気ないフリ
『大丈夫?』
答えはNo
だけど『大丈夫。』と答えるしかない
心配されていても
プレッシャーに感じてしまう
『どうしたの』
こう聞いてくれるのは
あなただけ
『大丈夫だよ』
何気ないフリ
私の一番得意なこと
『大丈夫じゃないでしょう。』
こう言ってくれるのも
あなただけなの。
あたたかい優しさで
冷えた心があたためられ
冷たい氷が溶けだした。
溶けた水を受け止めきれず
溢れてしまう。
ないものねだり
私は普通になりたい
私は注目されたい
俺はこうしたい
僕はこうなりたい
全ての人間は
願望がある
それはすべて