【これからも、ずっと】
今、子どもの私でも。
いつか、大人の私になるんだよね。
忘れたくない子ども心を。
歳を経ても、内面くらいは自分らしくありたい。
思うことは、それだけ。
【沈む夕日】
夕焼けこやけの茜空は、朝や昼に見る青空とは違う。
あらゆる人々や建物が逆光で暗くなり、バックには、赤々と揺らめく太陽がそびえ立つ。
やがて、夕日が沈み、空はピンクから紺色へと変わる。
だんだんと夜闇に溶け込んでいく空のグラデーション。
太陽からバトンを渡された月が淡く輝き出す。
この一連の流れを見ることが、私は好きだ。
【君の目を見つめると】
君の目を見つめると、いつも私と目が合うんだ。
だって、そうよね。君の目を覗き込むために、わざわざ私が君の正面に移動しているから。
必然的に、君は私のことを見つめることになる。
でも、君は迷惑だって言ったことなんか一つもない。
君の黒い瞳孔は、私が目をそらさない限り、私のことを映し続ける。
それでいい。それでいいのよね?
私は君を見つめていたいし、君も私を見つめていたい。
相思相愛とは、この事だ。そのはずだよね?
なぜ私を見ても、君は何も喋ってくれないのだろう。
もしかして……いや、やっぱり最初から。
私のことなんか、眼中にないんだよね?
【星空の下で】
大切な人が言った。
「あなたと星になれたら、ずっと一緒にいられる」と。
そんな時、あなたは、どう感じ、思い、声をかけるの?
私は、とても嬉しいと、ありがとうと喜ぶのだろう。
でも、私は、その提案を受け入れることはできない。
確かに、大切な人と星になれたら、ずうっと一緒に隣でキラキラと輝いていられるかもしれない。
だけど、私たちが発する星明かりは眩しすぎて、きっと大切な人の姿を隠してしまうから。そうして、お互いが見えなくなってしまうのはイヤ……イヤなのだ。
どうせなら、互いに顔を見合わせ、身体をくっつけて、手のひらをギュッと握りながら一緒に夜空を見ようよ。
たとえば、そう。ほら、星空の下で。
【それでいい】
直球すぎる言葉よりも、曖昧な言葉を欲している。
肯定しているのか、否定しているのか。
どちらでもあり、どちらでもない。
そんな中途半端な言葉だったら、いいのかもしれない。
「もう、それでいいよ」
あなたが、私に別れを告げた時のセリフだ。
私という「私」を認めてくれたのか、呆れていたのか。
あれは、どっちの意味だったのかな?
今でも私には分からない。
そして、これからも分からないままでいい。