ポストを覗くと一通の手紙
久しく会えていない友からだった

私はその手紙を読み
返事を書く

もらった手紙は大事に取っておこうと
私だけが鍵を持つ引き出しを開けると
君からのたくさんの手紙が見えた

良き友だからこそ
今までと同じように
これからも手書きの温かさを感じながら
話せたらと願う



#隠された手紙

放課後の街を君と歩く
いつもより少しゆっくりと

僕らを急かすように日が沈んでいく

丁字路にあたって僕が君に背を向けようとすると
君は暗闇に負けない笑顔で手を振りながら言う

｢バイバイ！｣

明日も同じ場所で
君のその言葉が聞けるといいな




#バイバイ

先の見えない旅の途中
ふと後ろを振り向いてみる

昔に見た楽しい景色
思い出したくない辛い景色
全部私だから見れた景色だ

また足を止めてしまう時があるだろう
その時は焦らずに休憩しながら
少しずつ進んでみればいい

その全ての景色を
思い出だと語れるように



#旅の途中

いつも見るあの人は
私と好きなものが一緒だ

仲良くなりたいけど
名前も年齢も知らない

まだ知らない君と私は
いつか友達になれますか



#まだ知らない君

太陽の光が眩しくて
太陽の熱があつくて
僕と君で日陰まで歩く

少し薄暗くなって
涼しくなったねと言っている
君のその無邪気な笑顔に

僕はまだ涼しさを感じられずにいる



#日陰