『好きになれない、嫌いになれない』

　　あの人は
　　どこに
　　いらっしゃる
　　のでしょう

　　私たちの
　　視線の
　　その先には

　　けっして
　　居ないような
　　気がします


　　だれが想う

　　みんなが
　　同時に
　　疲れを感じる
　　ことを

　　だれが想う

　　みんなが
　　同時に
　　悲しくなる
　　瞬間を

『夜が明けた。』

　空の青さに
　心奪われる時

　遠くにはより
　球体の空があって
　愛も戦いもある

　やがてその内で、
　最終列車の
　テールランプだけが
　闇間に消えかける

　人は皆
　こんな別れの時を
　持っているのだ

　そして、
　幾重にも
　夜が明けるのだ。

『ふとした瞬間』

　これで
　いぃって
　思っても

　それも
　過ぎてゆく

　扉を叩く
　どの扉も
　固く冷たい

　窓には
　団欒の影が
　揺れる

　人々は
　目を見合う
　繁華街

　誰もが不安
　なのか

　口ずさむ
　歌に驚いて
　口ごもる

　扉の向こうは
　戦場なのか

　だれもが
　答を出せない
　難問か

　雑踏に紛れて
　忘れるのが
　正解か

『どんなに離れていても』


　　ああ何処までも

　　遠くを見つめる

　　悲しみも忘れて

　　遠くを見つめる

　　君はそこに居る

　　こっち見つめて

　　今もそこに居る

『こっちに恋　愛にきて』

　そう、男はね意外と
　一人にしか使わない

　基本、馬鹿馬鹿しいと
　思ってる生き物だから

　そうやすやすとは
　言わないものだから

　安心してください！