時の旅人

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9/29/2024, 5:21:00 PM

太陽の光も届かぬ時間
されど月光は紛い物に過ぎず

天に昇っても地に潜っても
我こそが支配者と存在を主張する

昼も夜も、光ある限り
決して孤独では無い、孤独でいさせてはくれない

光なくしては、生きることもままならない

生かされている
手のひらで転がされている
殺すも生かすも御心のまま

それでも縋る
光だけが静寂を慰める

『静寂に包まれた部屋』

9/28/2024, 5:16:36 PM

振り返り、手を振った

君が背負う夕日
溶鉱炉に真っ逆さまに落ちていくようで

思わず呼び止める

足を止めた
その瞳に映る

夜を背負う僕は
君にどう映るだろうか

『別れ際に』

9/27/2024, 5:08:03 PM

無数の雫に隔てられ

ひとときの孤独が横たわる

世界の温度が遠くなる

失意と安堵

矛盾を孕む檻の中

刹那の永遠を約束してくれる気がした

『通り雨』

9/26/2024, 5:06:53 PM

夏と冬のあいだ

瞬きする間に過ぎゆく季節

散り際こそ美しい生物たちへ

命の終わりを、眠りの時を
鮮やかな色を以て告げる

赤子の手のひらに似た

さみしい、死を彩る

『秋🍁』

9/25/2024, 5:21:32 PM

たった1枚
触れなければ気づくこともない
けれど確かな隔たりの向こう側

手を伸ばしても触れることはない
声を上げても届くことはない

夢よりも近く
希望よりは遠い

逃げ場などない
透明な檻

『窓から見える景色』

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