私は日記が好きじゃなかったな。
でも日記を付け始めた。
あれは、家族が可笑しくなりはじめたときかな。
まず父親が家族を無視するようになった。
次に家族に痣がつくようになった。
またつぎになると血がでるようになつた
おやのしんしつはぼろぽろになつていた
よか皿が割れる音が、きこえるし
いつのまにかでんきもつかなくなつたな
ははおやには風穴がとおつたし
いもおとには、ないふが、さささる
そもそも父親はめがただしいほうにむいてなあい
わたひからもひふがほろほろおちるし
へやじゅうがあかあい
きもちちちがわああああるい
はははもういないし
ちちおやは、うまった
そんなことがかいている日記にあたしは吐あいた
そんなにっきをまどkらなげすてたあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
初めて君が私の部屋に来た日。
もう夜になって、泊まることになった。
君はベッドで寝るのに遠慮してたけど。
ベッド以外に寝るとこないから。
結局一緒にベッドで寝ることになった。
少し距離を置いて、顔を合わせないようにした。
どっちも緊張してたからだ。
なかなか寝付けなくて反対を向くと、
君と向かい合わせになった。
君は寝ていた。
だから。
君が起きない内にそっと口吻を交わした。
心臓の鼓動が早くなった。
君からドキドキ聞こえたのは気のせいかな。
やるせない気持ちわからないから。
やるせなくないから。
やるせなくなることないから。
やるせなくなったら。
やるせないことわかったら。
「やるせない気持ち」が書ける。
海へ駆ける。
遠い水平線では空と海が融合する。
優しい波が鼓膜を撫でる。
反射する太陽が私を刺した。
遠い潮の匂いが私を纏う。
愛の裏返しとは呪いだ。
綺麗な桃色をした愛の裏は禍々しき黒だった。
愛が強くなりすぎてしまった。
支配。束縛。愛に対する嫌悪感。
ただキスをするだけでも。良かったのに。
ただ傷に変わっていってしまった。
ただ手を繋いで居たかったのに。
ただ重い鎖に繋がれて痛い。
君とデートするのがキスするのがHするのが。
どれだけ幸せか。
愛という名前を纏った呪いが。
どれだけ怖いか。