全部、全部、知ってる。
お前らの行く末、お前らの末路。
だがその全てに興味がない。
生きようが、死のうが、
再生しようが、破滅しようが。
所詮人間が創造した神様に縋る
そんな模造品に頼る姿すら
神様は愚かだと笑っている。
ただ、全てを知っているだけ。
知っているだけにすぎない。
人間の創造する模造品の神に頼り
神のせいにして
自分たちの世界を破滅に追いやる
愚かな人間の姿を。
その先にどんなことが待っているのかを。
知っている。
知っているにすぎない。
必死になり、目を逸らす
その先は
–神様だけが知っている–
それが怖く感じるほど
見上げられないほどの天井が
地球を覆う、宇宙。
それが怖く感じるほど
無慈悲で、遠慮のない
絶望、悲しみ。
それが怖く感じるはずなのに
何故が勇気が出てしまう
底。暗闇。
風と生きている事を感じる
一瞬の高揚感。
落ちて、痛んで気がつく
終わりの始まり。
–落下–
こんなにも興味のないことも珍しい。
心許ない灯火のランタン片手に
真っ暗な世界を後戻りできずに歩く。
希望も、夢も、何もない。
火を消す勇気がないから
秒針と共に歳をとる。
本当に。それだけの事。
良くしようとも悪くしようとも思わない。
成り行きに任せ、何かに責任を押し付け
可哀想なフリをして
心許ない灯火のランタン片手に
真っ暗な世界を後戻りできずに歩く。
–未来–
「誰にも言わないでね?」
「絶対誰にも言わないから」
に、一体どれだけ騙されたのだろう
くだらない大切な情報を
隠すようにみんなに振り撒く。
一時の驚きと自分だけが知ってる速報を
誰も知らないと思って誰かに発信する。
二人だけの秘密は
感染症のように広がる噂になる。
–二人だけの秘密–
機嫌でも悪いのか。
何か不安があるのか。
浮かれた私を谷底へ落とす空は
地球に降り注ぐ影を一纏めにして
まるでこちらの不安を煽るかのよう。
かとおもえば、
真っ暗な雲から眩しい太陽が顔を出し
妙に明るい暗い世界を作り上げる。
泣きそうになりながら
なんとか堪える姿は
見ているこちらが
苦しめられそうで
–物憂げな空–