鉄の本数が少ないやつは
やっぱりちょっと
登るのが難しくて、

でもなんでか皆んな
高いところが大好き

手に豆作りながら
必死で毎日上を目指す
休み時間。

その達成感は
子供ながら
富士山の登頂にいる気分で

校庭の天下を取った気分で

陸より空を感じながら
陸を眺める時間

–ジャングルジム–

夏のホラーもいいけれど
秋の心霊もどうだろう？

例えば涼しくなった気温が
ヒヤッとするこの温度は
気のせいなのか、なんなのか。

蝉の声が聞こえなくなって
鮮明になるこの声は
気のせいなのか、なんなのか。

鈴虫、コオロギ、
コウモリの気配と
私以外の誰か。

暗くなるのが早いから
なんで帰らなきゃいけないかって？

耳を澄ます必要もなく聞こえる
死者の声。

–声が聞こえる–

見えてた肌が隠されて
「そんな服が好きなんだね？」
なんて珍しい姿にやっと気づいて

結いてた髪が解かれて
「そんなに髪長かったんだね？」
なんて今更気づいて

涼しくなるから
距離が近づいて

やっぱり好きだな
なんて改めて知って

頬に紅葉が色づいて
再び君に恋をして

–秋恋–

人への慈悲、優しさ。

私の嘘、本音、建前。

私なりの世界観。

人を思う気持ち、心。

愛情、感情。

好きなもの、好きなこと。

趣味、私なりの世界。

大事にしたい、

大事にしたい。

–大事にしたい–

こんなに楽しい時間が
生きてる上であと何回あるんだ。

神様、時間を止めてください。

これ以上の幸せは
きっとないんです。

…

こんなに悲しい時間が
生きてる上であと何回あるんだ。

神様、時間を止めてください。

これ以上の苦しみに
耐えられる自信がないんです。

–時間よ止まれ–