浜辺の散歩
小さく数学的に渦巻いたそれは、耳に当てれば海の音がする。
あそこに落ちていたのはほの紅い二枚貝。
割れて一枚になっている。
光に透かせばまるでオパールのような波紋の煌めきを見せた。
貝殻の横には透き通ったスカイグリーンのグラスが落ちていた。
いったいどんな場所を旅してきたのか、不規則にころころとしたかたちをしている。
綺麗だ。
家に持ち帰ろうと手を伸ばしかけて、私はふと、自室に置いた彼らのことを想像した。
彼は私の部屋でも海の音を聞かせてくれるだろうか?
この薄紅の貝殻の、日に透かしたきらめきは、
淡い海と空のいろをしたグラスの来し方は、私の部屋という狭い空間で輝けるのだろうか。
逡巡するうちに陽が落ちてきた。
水面が夕陽にきらめいて、その光をまた彼らが反射する。
そうだ、私はこの今の光景を美しいと思ったのだ。
陽が完全に落ちるまで、彼らの光を眺めていた。
その光も段々と消え、夜闇にまぎれて見えなくなった頃、私はようやく浜辺から離れ、光る思い出だけを部屋に持ち帰ったのだった。
じんわり じわじわ ちりちり
ゆらゆらと影を作りながら小さく照らしているそれは むかし部屋を燃やすほどの大きさだった
つぎたしつぎたし
つぎたしつぎたし
つぎたしつぎたし
つぎたしつぎたし
そろそろ油売りから買い付けなければ
香水といえば
推しの香水ですが、どんな香りがするもんなんだろう?
個人的に某ハルの推しのコンビにはエイトフォーのどれかの匂いしててほしいけど そんでキャップ交換しててくれればなお嬉しいかな(今の学生さんやるのか?これ)
高貴なるうちうみの方は本当に解らない
女子高生の香りがすると言われる薬用ボディソープとかかな(とかかなじゃないんですよ)
正直驚いたよ急に来るから…
でも君はいつもそうだったね
フラッと庭にきてはガラス戸を遠慮がちにトントンたたいて、中に入れてと強請る
僕がそれに気づかないでいると、決まってどん!と一回大きな音をたてる あれはガラス戸に身体をあてた音かな そしてそのしなやかな身体を縦に伸ばしてシャコシャコと戸に爪をたてるんだ
あの気だるい夜に、戯れに戸を開けて頭をひと撫でなんかしたりして、中途半端に情を向けたからこうなってしまったのかな
きっと僕も寂しかったのさ、まったくどうしようもなく勝手なやつなのさ
この手元のロイヤルカナンドライタイプを君にあげたら、君との日々が始まるんだろうか
雨の気配がするねと言った
そう?わからないなあと彼が言った
だって鼻につんとくる あのアスファルトを濡らす匂いが
そうか知らない人もいるのか…
空も妙に白んでいて
どこか不吉な予感がするというのに
「この匂いだよ ほら… わからないかな」
「わかんないなあ」
「そう…」
数秒の沈黙のあと
「きみはやさしいひとだよ」
彼が言った