大切なもの
無くした
大切な人
亡くした
世界に
一つしかなくて
それが
無くなったとしても
滅亡したもの
消えたもの
今までだって
沢山あって
それでも
次の朝は来て
それでも
地球は回ってく
「世界に一つだけ」
君の足跡
探し続けるのに
疲れた頃
締め付けてた痛みも
僅かな振動となり
外は秋の気配
時薬は
時間はかかるけれど
いつも味方で
今日の私は
ちょっとだけ
綺麗に笑えてる
久しぶりに
丁寧に染めた
指先に
出掛けてみよう
って
勇気も湧いて
風の匂いと
道行く人の袖の長さが
一つの季節が
終わった事を
告げている
淋しい
淋しいよ
季節の変わり目は
いつも淋しい
ぽっかり空いた
私の中のどこかで
風が吹いてる
軽くなって
その風に乗って
飛んで行けるよう
明日
君が褒めてくれた
この黒く長い
髪を切る
「喪失感」
君は
捨てられない
手放せない
そんな勇気は無い
初めから
分かりきってた
何の約束も
必要無い
そう告げたら
君は
躊躇いなく
駆けて来るんだろう
言葉にはせず
けれど
さり気なく醸し出す
私への
愛しい気持ち
言葉にしたら
責任がついて回る
君は
それを恐れてた
今が良ければ
君は満足で
未来と現実を
見つめた時に
決して傷つかないよう
絶対に損しないよう
愛を裏返して天秤にかけ
計算しだす君が
悲しかったよ
「裏返し」
ドキドキ
止まらない
悪い事
してる訳じゃないのに
そう
これが済んだら
きっと
幸せが待ってる
心穏やかに
暮らせる日が
ゆっくりと
やってくるはず
大丈夫
なんて事ない
たった一言
勇気を出して
告げればいい
君に
大好きな君に
さよならを
「胸の鼓動」
色褪せて
麻痺してくのを
待てず
沁みる痛みから
ただ
逃げたくて
躊躇いながら
捨てた
君との思い出が
まだ私の中で
舞うように
漂っている
良かった日々と
大好きだった
君の声が
胸の中
踊るように
ヒラヒラと
「踊るように」