風信子

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9/1/2023, 2:43:12 PM






学ばずに
同じ事
繰り返して

何かが
少しずつ
変化して


長い時が過ぎた




いつも
見失ってしまう自分を

寄せては返す
波のように

いつの間にか
取り戻す



何も無くしてはいない


不完全と思う
ありのままが

最初から
完全に
完璧だから



もう
何もいらない


そうボヤきながらも


途切れることなく
息をし続けて


思考が
感情を抑え込むのを
俯瞰し


どんな道も
全て過ぎ去る事を
戻る波に見ている


分かっていても
どこか
捨て切れない


淡い期待に


苦笑いして





           「不完全な僕」

8/31/2023, 2:27:43 PM




昔つけてた
香水の匂い

思い出して

締め付けられるのは



想い出が
哀しいからじゃなく

誰かが
懐かしい訳でもなく

何かを悔いて
苦しいからでもない



言葉に出来ない
不思議な切なさに

喉が
締め付けられるのは



もう
二度と帰らない
二度と戻れない


再びは無い
過ぎ去った時代の中



必死に生きていた


確かに生きていた



そんな

全ての命達を


想うから





             「香水」

8/20/2023, 8:26:41 AM





今の私の

心の中は

黒光りしながら波立つ

夜の海のようです



あの日

想い引きちぎって

必死の思いで

終わらせたのです



胸を叩きながら

想いを止め

泣きじゃくる日々を

選んだのです




なのに



自分だけが

苦しいかのように

また

私を呼ぶなんて




好きだなんて

愛してるだなんて

絶対に

言わないくせに




そんな

ずるい貴方に

涙隠して

つく嘘が





だんだん


上手になるようです




「夜の海」

8/14/2023, 12:32:45 PM





時には
爽やかな風を受けながら


何十年ぶりかの
乗り慣れた自転車に乗って


まるで天まで続くような
長い長い坂道を


ペダルから
両足を離し


子供の時のような
ワクワクした気持ちで


何もかも
風に流しながら


スピードに乗って
下ってみたい




いつまでも


どこまでも





「自転車に乗って」

8/14/2023, 5:06:29 AM




海と
日焼けと
砂の山

汗と
草の匂いと
蝉の声

川と
笑い声と
小魚の群れ



麦わら帽子が
風に飛ばされて

伸ばした
小さな手は


何を掴み取ったのだろう



色褪せた
幼き日々の思い出には

涙も
笑顔も
沢山あって


ただ
ありのまま
生きてた自分が

今も
そこにいる



海に行って
砂浜に寝そべってみよう

あの冷たい
川の流れに足を浸してみよう

優しく見守る
あの山に登ってみよう



忘れてしまった
大切な何かを

手放してしまった
自分の生き方を


本当の人生を


取り戻す為に





「麦わら帽子」

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