探るように
言葉を選び
少しずつ
近づいて
手を差し出しては
振り払い
確かめるように
何度も
違う誰かを
チラつかせる
一昨年の傷が
君を
そんな風に
臆病にさせたの
傷つけたりなんか
しないのに
傷を塞ぐ優しさなど
持ち合わせてはいない
私を
信じないのなら
私も君を
信じたりはしない
「繊細な花」
好きな色
水色
オレンジ
藤色
ネイビーブルー
マゼンダ
テラコッタ
アーミーグリーン
カーキ
水色と淡いピンクのバイカラー
黒とベージュのバイカラー
貴方は
好きな人が好きな色
知っていますか?
「好きな色」
傷を舐め合うような
始まりだったけど
二人の先には
きっと何も無いけど
奇妙であやふやな
関係の二人だけど
あなたがいたから
涙も消えて
あなたがいたから
顔をあげられて
あなたがいたから
またこうして
私
笑えてるよ
「あなたがいたから」
精一杯の優しさで
必死に手を伸ばし
絶対に離さない
そう誓った
この手を離したのは
何もかもが
重かったせいだろう
軽くなった肩に
君は
何を思ったのか
でも
はじめから
分かってた
だから
掴まれた手を
握り返してはなかった
きっと君も
いつしか
気づいていたんだろう
「落下」
晴れたり
曇ったり
そして今日は
天気雨
あいまいな空
まるで
君の心のよう
好きだとか
可愛いだとか
思わせぶりな
言葉の後で
「愛している人がいる」
だなんて
そして今日も
罪作りな
優しさ振りまいて
君の
本当の愛は
どこにあるの
「あいまいな空」