夜空の星に五線譜を当てて
創られた曲がある
そう教えてくれたあの人
忘れた頃に不意に届く
生存確認のようなmail
晴天前夜の空
何年
何十年
何百年昔に瞬いた
遠い過去の光を見つめながら
振り向きもせずに去って行く
あの人の後ろ姿を見送り
切なさの本当の意味を知った
あの日の自分を思い出す
「星座」
哀しみを纏う髪に
風が誘う
Shall we dance ?
探るように手を伸ばすと
その甲にそっと口づけをし
立ち上がる脚に
優しくまとわりつき
ワンピースを揺らす
貴女の居場所なら
ここにあるよと
溢れ落ちる涙を
一粒一粒乾かしながら
ゆっくりと手を引いて
歌いながら
踊りながら
包み込むように肩を抱き
癒しの花園へと誘う
「踊りませんか?」
もし
いつかまた
君に会えたら
変わらない僕は
また君に恋して
君を困らせて
君を泣かせて
去って行く君を
いつまでも待ち続け
時を超えて
生まれ変わっても
ただただ
君を探し続け
出会う度に
何度でも
何度でも
何度でも
君を愛し続けて行くだろう
「巡り会えたら」
当たり前のように
明日の命を信じて
瞳を閉じる夜
当たり前など無いと
知ってはいるのに
貴方との出会いは
奇跡だったのかしら
同じ奇跡は
二度は来ないのかしら
霞みつつも消えない過去に
気がつけば思いを馳せ
何処かで期待している
再びの奇跡を
「奇跡をもう一度」
カーテン越しに気付く
たそがれ
身にもならない
ニュースを流し読み
栄養など考えず
チンしてかきこむだけの飯
成果が出ない事への
焦燥感も消え失せ
今日も同じ軌道上で
独り無難にやり過ごす
あいつ元気にしてるかな
あの娘幸せにしてるかな
過去や未来を行き来して
思い煩うのも飽きた頃
気づけばいつしか
我が身の黄昏時
「たそがれ」