風信子

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9/19/2022, 6:38:02 PM



一秒一秒
貴方との距離が
離れてく


無情に過ぎる時間


まだ
忘れるには早いから

お願い

あの人に
忘れ去られないように

ゆっくりと過ぎて


想いは胸に
まだ息づいてる




「時間よ止まれ」

9/18/2022, 10:43:32 AM




あの明かり
一つ一つに
物語がある



暗闇の向こうに浮かぶ
家々の明かりに


暖かい食卓を囲む
幸せそうな家族


そんな優しい光景を
自分勝手に想像し


独り別世界に居るようで
伝う涙をそのままに


あてもなく走り続けた
いくつもの夜




生きにくさの訳を
手放せないまま


それでも


歯を食いしばって
生きてきた




「夜景」

9/17/2022, 2:11:53 PM





「貴女の言う通りだった」

って

数ヵ月後のmail



誰にも生きてきた年月分
色々な可視不可視の荷物がある


お花畑に辿り着くまでの
道中の大変さを
想像する事は難しかった?


貴方の部屋で
倒れ込んで眠った時も
真夜中に家を飛び出して
川辺で一人泣いた時も


まだ諦めてはなかったんだよ



楽しかったよ
元気でね

過ぎた昔に蓋をした


あれは

暑い夏だった




「花畑」


9/16/2022, 10:22:50 AM



私の好きな
澄んだ水色に
白い雲のインクルージョン


この優しい空は
繋がっているのに

手を離されたあの日から

私の時は

止まったまま



夕暮れ
静かに空が泣き出す


何かを洗い流すように
冷たい雫たちが
長い髪を伝う




もう

忘れよう


忘れるから



今日だけは



私の為に泣いて





「空が泣く」

9/15/2022, 5:16:37 PM






あの夏の日

突然のさよなら

最後のLINE




何の猶予も無く
自分のせいにして 君は

後出しの理由を残し
一人 幕を下ろして消えた




脆さを露呈した一本の
切られた赤い糸の先は

血を滲ませて
虚しく空を泳いだまま




伝えられない願いを
胸の中で叫びながら

優しさの無い暗闇の中で
ただ時薬の中に身を浸した





麻痺した心に 風が
季節の変わり目を教え



涙は 遠くなった



二度と結べない糸なら

もう望まない



分かっていた


だってあの日君は




振り向かなかった






「君からのLINE」


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