機能が多くて広くて高い方を選べると
自分のグレードもあがったような気がしてたけど

世間の基準に惑わされず
自分の心地よいものをきちんと選べることが
本来の自分のグレードをあげる気がする

今までで一番安くて狭い部屋が
今までで一番居心地がよくて
今までで一番自分を生きている

これまでのすべてが
わたしを支え
わたしを強くした

大切な人の言葉たちを取り出して
これからの日々を思えば

失敗も失恋も
いなくなりたかった日々でさえ
柔らかな思い出

正直という言葉を使わなくなった
素直という言葉はよく使う

正しいものに辿り着かなきゃと
思い込んでいたとき

ありのままで素直なままで…
その一言はとても光って見えた

正しくまっすぐあるよりも
素のままでまっすぐありたい

梅の実が熟す頃に降るから梅雨
調べたらそうあった

梅雨に梅を思い出すこともなければ
梅干しとお花見の梅が
結びつくこともなかったのだけれど

時間に追われない日々の中で
梅の木をよく見るようになったら

裸だった木に蕾ができて
花が開いて葉が出て
小さな実がなって大きくなるんだなと

いまさら当たり前のことに気づいて
梅雨って洒落てるなと
ちょっと楽しみになる

生まれたときから
汚れも傷つきもしなかった
まっさらさも

たくさん汚れて傷ついて
それでも磨き続けてきた
味のある白さも

きっとどちらも無垢だけど
磨いた方がきっと強くて逞しい