溢れる気持ち
私、君が嫌いだよ。
親友なんて言われても困るんだよ。
確かに気が合うね。君の考えてることが手に取るようにわかるよ。
でも君はすぐに私に言葉の刃物を向ける。
悪気はない。言葉の恐ろしさを知らないだけ。
わかってるけど。
ずっと君に首を絞められてるよ。
離れようとしても、さらに首が絞まるだけ。
でも、君と過ごす時間は楽しい。
たとえ自分を苦しめているとしても、
一緒にいたい。
そう思い始めてたのに、、なんで今更そっぽ向くの
Kiss
昔は憧れてた。
でも私の恋愛は当て馬。踏み台。
今では遠すぎて憧れすらしない。
なんで唇を触れ合わせるの
なんの意味があるの
愛の証明なんて言われても。
キスした後には何も残らない。
私が好きだって言ってくれてたあの子。
今では引っ越して遠くに行った。
私が初恋だって言ってくれたあの子も。
今ではたまに話す程度のクラスメイト。
あの子も。あの子も。
私より親友の方がいいって。少しづつ離れてく。
キスしてれば今でも私のことを好きだって言ってくれてたの?
いや、キス以前にスキを言えなかったのが原因だね。チャンスは沢山あった。
ブランコ
ブランコに揺られながら、お互いに質問を交わす。
「好きな食べ物は?」「好きな映画は?」
まだお互い知らないことが多かった。
穴をどんどん埋めていける感覚が、とても楽しかった。
物静かで。真面目な君。
しばらくあってない間に随分変わったね。
「それな」とか、「だるい」とか、
君の口からそんな若者言葉が発せられる度に、
驚いてしまう。今では当たり前なのに。
あいつに流されて性格変わったね。
正直、今の君は嫌い。
他の子を冗談でちょっといじると、本気で「可哀想」と止めにかかったり。
そんなバカ真面目なとこ好きだった。
今の君の笑い声、耳障りだよ。
またバカ真面目な君と、ブランコに揺られながら話したかった。
I Love
好きな人はいるような居ないような。
付き合いたい。なんて思うことはあるけど、それが恋愛感情とは断言できない。
多分、可愛くて、足が長くて、クラスの中心人物のあの子。親友に嫉妬してるだけ。
あの子を超えてやりたいだけ。
自分を踏み台にして、あの子と付き合ったあいつを見返してやりたいだけ。
ただの嫉妬だ。多分。
いや、本当は好きだったのかもしれない。
ミッドナイト
無駄に涙脆くなる夜。真夜中。
あの人に言われた、思い出すだけで心臓がえぐれそうになる言葉とか。
あの子がしてくれた、思い出すだけで体がスっと楽になる事とか。
色んなことを思い出す。
街灯の光が透けてゆらゆらと輝く木の葉を眺める。
じんわりと目の前が曇って、
街灯の光がフワっと広がり、
激しく揺れる。
目の周りが温かくなる。
涙がつたった頬に風が当たって冷たい。