柔らかい雨


3ヶ月ぶりに見る
君の笑顔

せっかくの日にこんな五月雨

それが気にならないほど
君のことしか見えなかった

一筋の光


弛まなく注いだ愛も
ほんの一筋の光にさえならず
夜が咲いていくのは
求めてばかりいるから

そんな日は歌をうたおう
たとえ返ってこなくても
暁けない夜はないから

哀愁を挿そう


あといくつ時計の針が回れば
貴方に会えるでしょうか

海月のような月が出ても
風花のような星が見えても

同じ国に居ないとしても
夜が来る時間が違かったとしても

夏椿が散るまでに
貴方に会えるでしょうか

鏡の中の自分


鏡の中のあたしは
右目を瞑ると左目が瞑る
右手を動かすと左手が動く

あたしの中身も反対になるのかな
そしたらあたしは
貴方を嫌いになるのかもしれない

眠りにつく前に


少し背の高い
貴方の耳が近いこと

幼い微熱で
くっつくと絶対温かいこと

「おやすみ」と言って
背中を向けてしまうこと


眠りにつく前の
いつもの
貴方との時間