泣かないで
胸の中にある
苦しみの炎の世界
君が住む場所はそこだけじゃない
痛みがまるで取り立て屋みたいに
時を遡って追いかけてくる
無数の手が体や精神を絡めて離さない
もがいてもがいて逃げても
また影を出したら現れてくる
今日明日明後日も
でも、考えてごらん
ゆっくりと焦らずに
小さい君の忘れもの
最初に座っていた椅子に
置いてきたことはないかい?
忘れたことを恥ずかしがること
何ひとつないよ
火から守る為に作った壁は
どうやら閉じ込めるだけで
苦しみを与えるだけだったんだ
見てごらん壁の隙間
燃え上がる火の中から
見上げた空を
視点をずらせば
角度を変えて見てみよう
君はひとりじやないよ
僕がついているし
その伸ばす手を掴んで
引き上げる準備は
もう用意してある
泣かないで何ひとつ
君は何も悪くはない
なんも悪くはないんだよ
泣かないで
苦しみから逃れられるし
君ならできるさ
泣かないで
そこばかりが君の人生の
全てじゃないよ
世界はそこだけじゃない
無限にあるんだよ
だから泣かないで
泣かなくていいんだよ
君は何も悪くない
笑ったっていいんだよ
怒ったっていいんだよ
壁なんか壊してもいいんだよ
君に取り纏う手なんか
相手にしなくてもいいんだよ
だから泣かないで
僕は君のこと神様にお願いするから
君の心に幸あれ
人生に福あれと
君はひとりじやないよ
僕はいつでも君の味方だよ
だから泣かないで
泣かなくていいんだよ
だから安心して
安心していいんだよ
日は暖かく人々の道を照らして
人々は今日を迎える
木々達は白いコートを着ている
月は柔らかく白い絹の帷を下ろす
夜、街は音と共に眠る
人々は今日を終える
あぁ、冬がはじまりがきたのだな
貴女が私を見るたびに
私は貴女に惹かれていく
昔、目は魂の窓だと言う人がいた
そして私の魂は
貴女の夜の海のような
黒い瞳に吸い込まれて
だんだんと貴女の中に
落ちていく
だんだんと
沈んでいく
ふたりが並んで歩くその道は
一本道か枝分かれの道に着くか
行き先はまだ見えない道
あなたが私を求め
私はあなたを求めた
ふうふう息を合わせて夫婦は歩く
どうすればいいの?
本当の答えを僕は知っているのに
言葉で周りを囲まれて
見渡す世界を歪ませる
誰かが誰かから渡り伝わってしまった
悪魔の伝言ゲームのせいで
バカの壁が高く築き上げられていく
そこから抜け出すか出せないか
それは勇気があるかないか
君次第ではある
そうなるよう
僕は祈っている