11/22/2025, 12:32:29 PM
紅の記憶
あかい橋
あかい柱
あかい門
あかい額
長崎新地中華街
夢の断片
明るい庭
真昼のまどろみ
目を覚ますと
わたしは老婆になっていた
目の前には
かつての彼
その姿は昔のままで
「久しぶりだな」
「久しぶりね。何十年ぶりかしら」
「さあな、わからん」
「わたしはもうおばあちゃんなのに、
あなたはいつまでも若くて素敵ね」
「お前だって昔のままだよ」
「迎えにきたの?」
「そうさ」
「これからはずっと一緒?」
「そうさ、みんな待ってる。早くおいで」
差し出された大きな手
しわくちゃなわたしの手で握る
彼は強く握り返してくれた
そこで目が覚めた
11/21/2025, 9:50:08 AM
見えない未来へ
私たちの未来は
AIでも見えない
でも創ることはできる
他ならぬ私たちで
11/20/2025, 9:28:05 AM
吹き抜ける風
私の部屋を吹き抜ける風は
見るかもしれない
あなたが腹上死するところを
11/19/2025, 9:44:06 AM
記憶のランタン
お盆の終わり
夜になると
精霊舟が出航す
木製の大きな舟には
数えきれないほどの切子灯籠
亡くなった人たちの魂を乗せ
舟は暗い海の上を
沖に向かって進んでいく
ゆっくりと ゆっくりと
岸から鳴り響く爆竹の音を背に
生者の国を後にする
11/18/2025, 9:17:35 AM
冬へ
ハロウィーン一色だった街並みも
11月になるとクリスマス一色になる
あれだけオバケだお菓子だ言っていたのに
もうサンタさんだプレゼントだ言い出すんだ
ほかの生き物たちは冬眠に入る頃だというのに
人間という生き物は
休むことを知らないらしい