Midnight Blue



深夜に熱帯魚の水槽を眺めるように

静かで　静かで


誰かに目を塞がれたように

暗くて　暗くて


日中の出来事が

じわじわと浮かび上がっては消える

怒り　悲しみ

腹の底でドロドロと渦巻く


ネオンのイルカがはねる

派手な電飾看板


深夜だというのに

この街はいつも

真昼のように明るい

君と飛び立つ



飛び降りるんじゃない

飛び立つんだ

はるか遠くへ

大丈夫　心配するな

俺がついてる

きっと忘れない



今晩で炊いたごはんが最後だったから

明日の朝ごはんのために炊いておこう

でも米とぐのめんどくさいなー

まいっか、後でやろっと

なぜ泣くの？と聞かれたら



鋼の心をもつあなたが

心の傷を見せてくれたからだよ

私に助けてと言ってくれたからだよ

あなたの心の傷に触れたからだよ

足音



ハイヒールを履いて

音も高らかに歩く女が

わたしは嫌い


そして

女はヒールを履くものだ

と今も少なからずある

世間一般が決めた女性の基準みたいなものが

一番嫌い