7/3/2025, 2:19:38 AM
クリスタル
透明な水をください
わずかな濁りも許さぬ水を
磨かれたように冷えた水を
体内の浸透圧と同じ 285±5
うるおす しみわたる
細胞が結晶する
7/2/2025, 3:41:17 AM
夏の匂い
炎天下のアスファルトに
焼けつく草の匂い
かげろうゆれる通学路
地区プールの記憶
6/30/2025, 10:23:09 AM
カーテン
晴れた日の大窓
そこにいた黒猫
レースカーテンがゆれるたび
黒猫は薄く透けて
消えてしまう
あたかも誰もいなかったかのように
今までのことは幻だったと
そう言いたいかのように
6/30/2025, 3:42:51 AM
青く深く
あなたの口付けで わたしは息ができる
青い海の底
ゆらめく光
閉じる肺
あなたの口付けで 生き返る
6/29/2025, 9:32:31 AM
夏の気配
朝 蝉の声で目が覚める
汗だくのシャツを脱ぎ
窓を開ける
青白い空 弱くも明るい日差し
風はぬるく 青い草の匂い
太陽はまだ寝ぼけて顔を出していない
今のうちだ
軽装に着替えて外へ出る
いざ朝の散歩
今朝は蝉の大合唱響く並木道へ
まだ熱すぎないアスファルトから
たちのぼるさわやかな熱気
春には花を咲かせた
濃緑の葉をたたえた桜並木
人の声はしないが
蝉の声はうるさい
帰りに田んぼの横を通りかかる
田んぼにたまるぬるい水たまりに手を入れてみる
よかった
おたまじゃくしは煮えていないようだ
そろそろ帰ろうか
太陽が本気を出す前に