眠れないほど



眠れないほど

わたしが憎いか

お門違いのその怒り

悔しければ　立ち上がり

自らの足で半歩でも進めよ

うずくまっていては

なにも変わらないぞ

夢と現実



私だけが知っている

世界はひとつではないことを

私だけが知っている

別の世界に行く呪文


おやすみ　現実世界

ただいま　夢の世界


そろそろ起きなきゃ

会社が始まる


おやすみ　夢の世界

おはよう　現実世界


またくるね

さよならは言わないで



さよならは言わないで

それは二度と会えなくなる人に言うことばだから

光と闇の狭間で



この世界は

陰と陽でできている、と

昔のえらい人は言ったとさ


光と闇

白と黒

男と女


どちらか一方に片寄れば

一番分かり易いから

人は誰かとケンカして

勝ちたがるのかもしれないね


でも、陰と陽どちらにも片寄らず

2つをバランスよく取り入れることが

最良だとも

えらい人は言ったとさ

距離



目に見えるうちはいい

しかし　ひとたび霧に覆われると

何も見えなくなる

どこにいるか分からなくなる


あらゆる距離を見失い

迷子


それでも


わずかな声をたどり

心臓の明かりを頼りに

歩き始める


手探りですがりつく

誰かの背中

時に突き飛ばし


ほどよい距離を見つけることが

霧を晴らす手段と信じて