玉蜜

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9/26/2024, 3:10:03 AM

窓から見える景色


一人暮らしをはじめたころ

まだ家具が少ないきれいな部屋の

大きな窓を開けて

外を眺めたとき

なんてことはない ただの住宅街の風景だったけど

なんだかとても

気持ちよかった

9/24/2024, 11:23:04 AM

形の無いもの


あなたの声を

小びんに入れて

持ち歩ければいいのだけれど

それはできないから

私の鼓膜に

大事に大事にしまってある

9/23/2024, 11:46:33 AM

ジャングルジム


子供の頃は

怖いもの知らずだった

何も恐れず

自分はどこにでも行ける

何にでもなれる

そんな無敵感

大人になってからは

もろく弱い自分を守ることで精一杯

私は選ばれし子どもではなかったのだ

9/23/2024, 3:49:09 AM

声が聞こえる



どんなに頑張っても

うまくいかない

目の前が真っ暗で

何も見えなくて

身動きがとれない

苦しい

助けて

そんな時

どこからか声が聞こえる

それは私

未来の私からの声

「私は元気だよ

未来は明るいよ

もしつらくて動けないなら

ゆっくり休んでてもいいよ

でもね

つらかったことも

いつかはいい思い出になるよ

だから希望を捨ててはいけないよ」

その声で

私は顔をあげる

前を向いて歩いていく

そして元気になったら

次は少女時代の

もろく繊細な私に

会いにいくんだ

9/22/2024, 9:19:09 AM

秋恋



秋空は高く

空気は涼しく

どこかから金木犀の香りが漂よう

太陽は日毎に早く沈むようになり

夜が早く訪れる

心がどこか寂しくなる

泣きそうになる

そんな時

誰かにそばにいてほしいと感じるのは

ごく自然なことでしょう

人は皆

生まれた時から寂しがりなんだから

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