玉蜜

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8/13/2024, 6:52:04 AM

君の奏でる音楽


冬の早朝

草に降りた霜を

新しい靴で踏む音が好きな君


キュッキュッ

キュッキュッ


息を弾ませ

真っ赤な鼻で笑う君


チラチラ

チラチラ


雪が陽光に照らされ

光を反射する音


キラキラ

キラキラ


君の瞳が

ガラス玉のように

輝く音


君がいるだけで

音楽が聞こえる

君が奏でる音楽

僕には聞こえる

響きわたる


キュッキュッ

チラチラ

キラキラ


キュッ

チラッ

キラッ


えへへっ

今日も寒いね

8/11/2024, 11:48:12 AM

麦わら帽子


あなたがくれた 麦わら帽子

ターコイズカラーの大きなリボン

小さなパイナップルのチャーム付き

風に揺れる 麦わら帽子

海辺を並んで 歩いたあの日

最後に被ったのはいつだったかしら

あなたがいなくても もう平気

8/10/2024, 1:39:17 PM

終点

電車に揺られてたどりつく
終点 そこは海の街

かつては船も行き交った
面影 そこは港街

太陽 青空 ぬるい風
道ゆくお年寄り さびれた商店街
かつてここで育ったわたし

わたしのからだは
それらで できている






※なるべく明るい詩を書いていこうと思います。

8/9/2024, 12:04:06 PM

上手くいかなくたっていい

子どもの頃にそう教わっていれば、
この歳で精神科のお世話にならずにすんだかもな

8/8/2024, 1:09:37 PM

蝶よ花よ


私は、女。どこにでもいる女。
長女、30代。
未婚、一人暮らし。
職業、OL。
両親は健在、きょうだいは弟1人。

弟は、長男。30代。
未婚、実家暮らし。
職業、なし。
人前に出ない、家族とも話さない。

親戚をまわって挨拶するのは、いつも私。
飲酒する父に代わって運転するのは、いつも私。
飼い猫を病院に連れていくのは、いつも私。
家族に頼られるのは、いつも私。

お墓を相続しなければいけないのも、私?


幼少の頃から無鉄砲で向こうみずだった私は、
お前は男の子みたいだ、とよく言われていた。

本当に男の子だったら、よかったのにな。








※この作品は、一部フィクションです

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