候補

Open App
11/30/2025, 3:03:07 PM

蚕蛾の繭を紡いだ糸は

やがて絹へと織り成される。

どうか君にとっての私は

絹の艶を帯びなくとも

蛾のそれよりは上等でありたい。



君と紡ぐ物語

11/29/2025, 4:44:54 PM

大した曲ではなかった。

思い入れも特になかった。

思い出せないという事実のみに

私は今、苛まれている。



失われた響き

11/28/2025, 4:44:05 PM

霜降る朝を迎えた私たちは、

日の昇るずっと前から降りている霜を

朝になってようやくその瞳に

映しているだけなのかもしれない。


そして私たちは、朝を迎えなければならない。

今、暗く冷たい夜闇に囚われていたとしても。

日の昇るずっと前から降りている霜を

霜降る朝としてその瞳に映すために。



霜降る朝

11/27/2025, 2:59:05 PM

百害あって一利なし

誰もが口々に言うだろう。

全くもってその通りだ。

私も大いにそう思う。

けれど、紫煙をくゆらせながら私は今、

ないはずの一利を噛み締めている。


心の深呼吸


11/26/2025, 1:04:44 PM

酔狂な奴もいたものだ。

繋がりがあるからこそ拗れ、絡まり、時に千切れるというのに。
そんな煩わしさから、解放されている時代だというのに。


酔狂な奴もいたものだ。

後ろを振り返っても、意味が無いというのに。
過去に思いを馳せても、何も戻らないというのに。



心の中で呟きながら私は、ポケットの中から

絡みに絡まった有線イヤホンを雑に解いて耳に掛け

プレイリストから時代遅れの思い出の曲を再生する。


「…酔狂な奴もいたものだ。」


時を繋ぐ糸

Next