夏の日。
懐かしいあの匂いを心に閉じ込め、
あの場所に帰る。

テーマ「夏の匂い」
題名『サヨナラ』

「私、大輝君のことが…好き」
「………悪い。俺、好きなやついるんだ」
ひらひらと風に揺れるカーテン。
それは時に、失恋の涙を隠してくれる。
でもお願い。
私の涙が止まるまで、風に揺れ続けて。

テーマ「カーテン」
題名『涙隠して恋心隠さず』

故人の魂は海に帰り、
「今世の記憶」を無数の泡に託し、
消滅のときを待ち続ける。

青く深い海は、
それを優しく見守り、
今宵も穏やかに「記憶の番人」を務める。

テーマ「青く深く」
題名『記憶の番人』

命が尽きたら、どこに行こう。
空の上か、憧れの二次元か。
いや、海外もいいかもしれない。
あぁ、決めれない。
とにかく、知らない世界に行ってみたい。
知らない世界を見てみたい。
だから私は、今日も今日とて死を願う。
早く、まだ見ぬ世界へ行きたいから。

テーマ「まだ見ぬ世界へ！」
題名『死を願ってこそ自由はある』

世界が終わった。
地球が消えるとき、最後に鯨の声がした。
ボクたち宇宙人はその声を聴きながら、地球の最期を見守った。
今思い出しても泣けてくる。
あの鯨の声は、ボクが地球で聴いたどんな声よりも、美しかったから。

テーマ「最後の声」
題名『ボクが地球で聴いたもの』