今一番欲しいもの


明日がくるのなら
平穏に過ごせるのなら
笑顔でいられるのなら
そこにあなたがいてくれるなら
僕がなによりも望む しあわせ

私の名前


よく｢親からの初めてのプレゼント｣と
聞くけれど、私はあんまりすきじゃない
この名前になったわけも聞いたけれど
やっぱりあんまりすきじゃない
誰に呼ばれてもしっくりこない

自分の名前なのに
自分の名前じゃないみたい

視線の先には


いつも俯いてばかりの私
手元や足元ばかり見ている
空を見上げてみる
たまに姿勢を正して
真っ直ぐ見てみる
私の視線の先には
いつも｢いま｣がある気がする

私だけ


少し幼い感情が
｢おいていかないで｣と泣いていた
誰にもそれを言えなくて
ただただ時間は過ぎていく
しばらくぶりの再会は
みんなが大人びて見えた
私だけ
いつまでもあの日のままで

遠い日の記憶


桜並木を新しい制服で歩いたこと
麦わら帽子で砂浜を駆けたこと
団栗がポケットからあふれたこと
小さな雪だるまをつくったこと
思い出せば心あたたかくなる
笑顔になれる魔法は
いつだって覚えている