狭い部屋


それでも
あのときのふたりには
楽園のようだったんだ

空っぽの部屋にひとり
こんなに広かったっけ…？

失恋


はしゃぎすぎた季節が
雨にこぼれて消えていく
一緒に歩いた並木道
爪先から痛みがはしる
さようなら
すべてが思い出にかわる
ごめんね
まだ涙が止まらないけど
ありがとう
明日の私のために笑う
またひとつ足跡を残して

正直


嘘偽りなく言えば
傷つけてしまうかもしれない
正しい事実ではなく
思いやりの真実を
言葉を選んで伝えたい

梅雨


ビニール傘をさして
紫陽花の花を見に行きたいな
雨の日もきれいだと思うんだ
その雨があがったら
暑い夏がやってくるね

無垢


その表情も仕草も
寝顔も小さな手足も
言葉にできないほど
愛らしい…

ぷにぷにの肉球
さわってもいいかな？