『My Heart』
いつもいっぱいになっている
仕事との距離感とか
私から君へ伝えられない本音とか
いつも誰かを気にして生きたくないなとか
傷だらけのまま、また何かを入れようとする
かさぶたが治りきる前に自分で引っ掻いて
剥がれて疼いてまた赤い
もう入らないって言ってるじゃん
無視した
破れるって言ってるじゃん
無視した
また傷が増えるよ、治らないよ
無視した
まだ痛いと思えるなら、生きてるってことだから
だから、またいつも
感じるままに詰め込んで
消化不良でも捕食して
それでも遺していきたいものは遺らないから
なんかいらないって言えないんだよね、いつも
『好きじゃないのに』
好きじゃないのに
好きなふりをする人はいるよね
かなり
嫌いじゃないのに
嫌いなふりをする人はいるよね
たぶん
それっていったいどんな人
ただのツンデレじゃなさそうだ
『バカみたい』
バカみたい
こんな人を信じていたなんて
バカみたい
尽くして尽くして尽くして
自分はデキる女だと思っていたなんて
バカみたい
「かわいい」と言ってと
素直になれなくて
「かわいい」の一言も
言われないなんて
バカみたい
裏切った貴方に制裁を
まだ忘れられない貴方に祝福を
バカみたい
消えて忘れられなくて繰り返して
それでも朝が来てお腹が空いて
夜には眠くなるなんて
それでも生きているなんて
それで
それで
バカみたいだよね
バカみたい
『二人ぼっち』
ひとりぼっちとひとりぼっちが出会った
言葉を交わすわけではない
触れ合うわけではない
スマホを覗き込んだまま
同じ空間にいるから
「ふたり」ではなく「ふたりぼっち」
ふたりぼっちが
恋に落ちるとか
密室に閉じ込められるとかで
互いを知って
ふたりにならない限り
物語は動き出さない
今日もまた
物語の神様は
首を長くして
始まりを告げるのを待っている
『夢が醒める前に』
「DREAM」という麻薬を生み出し
そいつを摂取することでしか
現実に向かえない僕らは
「さめる」という禁断症状を恐れる
冷める
覚める
醒める
ことで自分の味蕾がまた一つ
生きることの味わいを消していく
要らないし足りなくても
今日も口にするのだろう
醒めない夢が
現実を動かしてるなら