沢山の色が欠けていく世界で
鮮やかに景色と生きよう
私もいつか色褪せて
セピアの魅力を教えに行くよ

(また会いましょう)

最後には幕を閉じる
先の読めないシナリオを歩くのが怖い

散ろうせめて興奮で混乱しているうちに
私の駆け抜ける生を掻っ切って

(スリル)

次々に足取り生まれ軽やかに
風と私の境目を消し

(飛べない翼)

ぎこちなく動く体をもどかしく感じても尚
乾燥した細い指先が絡む音を幸福と呼ぼう

(ススキ)

したり顔横切る脳裏黒猫が
幸福を呼ぶ鍵となって

(脳裏)