大人の声が足の下から聞こえて
だれよりも太陽に近く
風をさえぎるものはなかった

(ジャングルジム)

薄く１枚隔てた向こうで
何が起きていようと俺は知らない

(声が聞こえる)

落ち葉の掠れた音さえ遮らない声で



強く駆けた秋風に私の心音が勝った

(秋恋)

形に残らない宝物をずっと頭に置いていたいのに
脳を占めるのは覚えなきゃいけないことばかり

(大事にしたい)

どんなに愛おしい時も、足跡も
舞い降りる白に埋もれていく
このままいつか全てが白銀に帰すのなら
ほこりのような粉雪を掴んでも溶けないくらい
永遠に私の熱を奪ってくれていい

(時間よ止まれ)