テーマ 別れ際に
「あ、流れ星」
天気の良い時の夜、大きい丘の上で星空を眺めていた。ざっと一時間眺めて、丘の上から降りようとし
た。
「...ん?」
丘を降りようとした時、丘の下で何かが光っていた。
「手伸ばせば届くかな」
と思い、思いっきり手を伸ばした。
「あっ」
手を思いっきり伸ばしたせいで、まぁまぁ高い丘から落ちてしまった。
ひどい激痛で足が痺れる。足が取れそうなくらい痛い。そう思っていたら、急に体が軽くなり、痛みが引いた。なんなんだろ。今はそんなことは気にしなかった。
「ありゃとれないな」
僕が5人いて届くか届かないかくらいの高さに光っているものがあった。
「帰るか」
歩いて僕の家まで帰る。
「お〜い」
「久しぶりだな」
全然会えなかった友達。
「まったく〜会うの早すぎる」
「そうか?」
あいつとあってなかった時間は....二年。
「二年って長くない?」
「いや全然みっっじかすぎる」
「..そうなんだな」
「じゃあ」
「あっ、そ~いや天界に行ってきな〜」
「.....ん?」
"天界"?。
僕はまだ人間で
人間で
ん?
ニンゲン?
ふと下を見た。僕の足が透けてる。
「そうだ、あいつと会えなかったのは」
あいつがあの丘で事故死したからだ。
じゃあ僕はあの丘で、
死んでいたのか?
「ㇷㇷ」
あの丘から声が聞こえた。
おわり
テーマ 通り雨
「ねぇ知ってる?」
どこからか声がした。その声には憎しみや悲しみが混じってるように感じた。
「君の隣にある学校では人が五十人死んじゃったんだって〜」
そう言われ、気になった僕は隣を向いた。
「....は」
隣の学校のひび割れた窓から見える景色は目を疑った。
首吊りをクラスの人たち全員がやっていたのだ。その中の少しの人達は足をジタバタさせている。
急いで行ったらまだ助かるかも。と思い、その教室へ向かって走った。
「..ぁ」
まだかろうじて生きていた人たちも、教室へ着いたときには息を引き取って死んでいた。
「あ、嘘ついた」
「え?」
「この学校にはまだ四十九人しか死んでないんだった」
「...誰なんだお前」
全方向から聞こえる謎の声。
「まぁいいや、君を殺せば五十人になるから!」
高笑いが聞こえた。僕は逃げた。学校を飛び出し、田舎の田んぼを通り過ぎながら走った。
「ザーーーーッ」
雨が降ってきた。地面がだんだんと濡れて滑りやすくなる。まだ来てるのか、来てないのかはわからないが逃げた。
「ドテッ」
と音がして、僕は倒れた。
「やーーっと追いついた」
ここからの記憶は思い出したくない。
気がついたら、雨の降ってない田舎の田んぼの近くに佇んでいた。
おわり
テーマ 秋🍁
秋、四季の一つ。そして、
「おめでと〜!」
「いや〜年をとっていくな〜」
「失礼すぎだろ」
「あでっ」
僕の誕生日。
年を取るのはこの世を過ごす時間が長くなっていってる証拠だ。けど、この世をずっと過ごしていたいという僕もいる。年を取るとこの世を過ごす時間が削れてっている感じがする。
「なーに暗い顔してんの」
「なんでも」
「それよりケーキたべよーよ」
「食い意地張りすぎだ」
「ぐっ お前のいちごもーらい」
秋、食欲の秋。
あ。そうだ、僕はね
年をとっても、死んでも、生きてても、
僕はこの時間、四季のある、幸せも、不幸も、喜びも、悲しみもある「ここ」、
この僕の、僕達の世界に、
ずっと
ずっと
ずーーっと
居たい。
なんてわがままかな(笑)
おわり
ー 作者(需要はないと思う) ー
作者です。今日、9月26日、僕の誕生日に書きました。
誕生日と秋をイメージで置いといて作りました。
まぁこれは僕の話なんですけど、幸せも、不幸も、僕は一つのストーリーとして心に刻んでいます。おかげでいい作品が作れてます。僕のおかげで僕が助かっている(笑)。
最後に、
みなさんも秋、だけではなく四季という一緒の時を過ごしていきましょう。
あきをたのしもー
作者より
テーマ 声が聞こえる
「いーち にぃー さぁーん」
かくれんぼ中。
「ほんとにどこにいるの?」
一人の子どもが喋る。
「ねぇ?日暮れちゃうよ」
焦った子ども。
「ここならばれない」
未だに隠れ続ける子ども。
一生探しているあの子。
一生隠れているあの子。
出会うのはいつの日かな?
「なーんてね」
後ろからそう言われた。なんで天の声的なセリフをあいつが言っているのか不思議で仕方ない。
けれど、
「あんな幼稚な声出せたのか?」
「え!?驚いてくれなかった!?」
大げさなリアクションすぎるって。
「で?どうなの?」
「ああ。あれ僕が声出してないよ」
「...は?」
「僕も不思議だと思うんだよね」
「いやいやいや不思議すぎだろ」
「だってここ放課後の教室だぞ?」
「放課後って言ってももう6時半だから放課後通り越してない?」
「まぁそっか....」
「ばーれちゃった」
「ばれちゃったー」
「は?どこから聞こえる」
響いてるから声の場所がわからない。
「「かーくれんぼしーましょ」」
「急いで帰るぞ!!!」
急いで僕達が教室から飛び出した。
「このがっこうのでぐちなくなっちゃったのにねー」
「ねー」
「どこにかくれてるのー?」
「ないしょー」
「「あはははははははは」」
おわり
テーマ 大事にしたい
「セカイのモノには種類があるんだ。」
夜に帰り道を歩いていたときにどこからか聞こえた。
「え、なになに?」
一人、少女のような声がかすかに聞こえた。
「盗み聞きは許されないよ」
また一人、少年の声が聞こえた。
じゃあ駆け足で帰ろ。と思って家まで駆け足で帰った。
けど、
「じゃあ話し始めるね。」
駆け足でもそのような声がはっきりと聞こえた。だから走った。
でも、
「物の種類は二つに別れるよ」
聞こえる。聞こえる。もういいや、と諦めて歩いて帰ったとき、
「イキテイルモノㇳイキテナイモノニネ」
化け物のような、聞いたことのない声が聞こえた。
「でも、ニンゲンは特別なんでしょ?」
「そーそー」
「そーいやニンゲンってこのセカイに案外存在してないらしいね」
「だから居たら、ましてやこのことを聞いていたら」
「「殺してあげなきゃ」」
「..っは」
「「あれ?聞いちゃったようだね」」
夜で暗くて人物が見えない。ましてや人型ではないかもしれないモノが僕を見てる。
「「じゃあ来世で〜」」
グシャっと人が潰れた。
「ニンゲンハタイセツニシテイカナイト」
「「あっそうだったね〜」」
忘れてた。
だって僕達の大切な、
食材だもん。
おわり