鳥のように
高いところが苦手だ
なのに彼氏は高いところがとても好きだ
よく鳥に憧れるとか言ってくる
意味がわからない
ある日バンジージャンプがしたいと言い出した
なんでか聞いてみた
「鳥みたいに飛べるかも!」
よくわからない自信があるようだ
「まぁ、飛んでみたらいいんじゃない?
楽しいと思うよ。全然わかんないけど」
とりあえずいかせてみた
飛んでる間はずっと叫んでいた
「はーー!楽しかったー!!」
楽しいならよかったです
そう思いながら黙って話を聞いていた
そしたら急に
「お前も俺と一緒に鳥になってみない?」
……は?
よくわかんなかった
スカイダイビングでもしたいのかと思って
「スカイダイビングとか絶対やりたくない」
と言ってみた
そしたら、
「違うよ。一緒にベランダから飛んでみよ?」
おかしい。絶対馬鹿だ。頭がおかしくなってる。
そう思っていたが、これは真面目に言っているようだ
「一緒に飛んで来世は鳥として一緒に飛ぼ?」
怖い。今すぐ逃げたい。
恐怖に怯えていたら
「嘘だよ?笑」
って言われた。安心した。
でも安心したのが悪かったみたい
家に帰ると、ベランダに連れて行かれて私は突き落とされた
怖かったが、鳥のような気分だった
私も十分頭がおかしかったのかも知れない。
さよならを言う前に
毎日一緒に登校して
毎日一緒に下校して
毎日一緒に遊んで
何もない日はとりあえず家に行って遊ぼうって
とにかくずっと一緒にいてくれたのに
中学にあがったら学校ではあまり話さず
家に帰ってから話すようになった
高校にあがったら一言も話さなくなった
中学の卒業式が終わってから
これからもよろしくって言ったはずなのに
さよならを言う前に告白でもしてればよかった
空模様
空を表す綺麗な言葉
幽天:冬のうす暗い空模様
茜空:朝焼けや夕焼けに染まる空
朝朗:ほのぼのと空が明るくなるころ
秋高し:空気が澄んで高く感じられる秋空
まだまだたくさんあるらしいが、
1番好きなのは何かと言われると
「黄昏時」だ。
かたわれどきとも言うらしい
自分はこの空を見るためだけに毎日同じ時間に外に出る
上を見ると水色の空が広がっているのに
水平線の方を見るとオレンジ色で
綺麗にグラデーションされている
水色とオレンジは自分の中では真反対のような色だと思うのに
なぜこんなにも綺麗にグラデーションされるのかわからない
知りたいと思うけど知ってしまったら
毎日の楽しみ、習慣がなくなってしまうと思う
人生最後の日にこの真相が知れたらいいと思った
鏡
鏡を見てしっくりくる服を今日のデートでは着よう
そう心に決めて服を決めて外に出た
時間をかけて決めた服に貴方はなんて言った?
「いつもとなんか違うね、」
「いつもの方がいい」
嬉しいけど、聞いてみることにした
「いつもの自分を好んでくれるのは嬉しいけど
今日の自分も好き?」
「んーまぁ、好きだけど微妙かな」
「…え?」
好きって言ってくれるのかと思ったら、好きだけど微妙かな?
びっくりしすぎて声が出た
いつもの服装に戻そうかな
帰ってからいつもの服を着て鏡を見た
鏡だけは今日の服装を好んでいるのかもしれない
いつもの服を着た時は鏡が曇って見えたから、
鏡を味方につけて次のデートも服を決めよう。
いつまでも捨てられないもの
・元カレからのプレゼント
・元カレとのプリクラ
・お揃いで買ったぬいぐるみ
・LINEの内容
これはこれから捨てようと思ってるものだ
でも、なぜか捨てられないものがある
それが写真だ
「元カレの寝顔」
「初めて手を繋いだ時の照れた顔」
「初めてデートに行った時の写真」
早く忘れたい
早く消したいけど自分にはそれができない
しようとしても手が震えてできない
未練ないと思っていたけど
未練があったんだなぁって毎回思う
ごめんね、忘れられなくて