【繊細な花】


硝子の花をもらった

触れれば壊れそうな
薄く儚い花弁
空気に透き通り伸びる
細い茎

幻の繊細な花は
まるで君だった

【1年後】


この花はまた咲くだろうか
この花は一年後もここで咲くだろうか

どこかででも良いから
咲いて欲しいと
綿帽子に吐息をかけた

【子供の頃は】


子供の頃はすぐに過ぎ去る

手が伸びる
足が伸びる
柔らかな頬は固くなる

心を置き去りにして
身体ばかりが大きくなる

【日常】


絶え間なく続く
『いつものこと』に彩られた時間

何よりも平穏で退屈で
かけがえのない日々だった

【好きな色】


ゴッホの向日葵の黄色
モネの睡蓮の青
マチスの赤い部屋の赤
尾花成春の花は語るの白と黒