理想のあなた
好きって気持ちは
理想や願望の入り混じった感情かもしれない
恋は盲目という言葉もあるくらいだ
実際のところ生身の人間に入れ込みすぎるのは
程々にした方がいいと考えている
相手も一人の人間で腹の底のことなど分からない
まあ、あまり難しいことなど考えず
その人を好きなままでいよう
好きは想像よりも大きな原動力になる
好きって素敵なことだ
突然の別れ
ある日突然、人との繋がりが消えてしまうことが
人生の中では時々起きる
それは死という逃れられぬものでも
人間関係の拗れでも
時が経つ程に記憶は薄れていき
思い出さえ不確かなものになっていく
そんな感覚は少しだけ寂しいが
慣れてしまった方がずっと楽だろう
仕方ないじゃないか
思い出でお腹が膨れることはないのだから
恋物語
恋をすると二人で過ごした全てが特別に見えた
冴えない冗談もあの日の空の色も
まるで魔法にかけられたみたいだ
けれど、一方通行じゃ魔法はいつしか消えかかって
安堵のような寂しいような感情になる
もしもがあったら、なんて夢を見ても苦しいけど
今はただその人に出会えて良かった
もう少しだけ魔法が、この恋物語が続いてほしい
真夜中
真夜中に目が覚めてしまうことがある
そういう時はたいてい暗闇を見つめて
空想にふけることにしている
もし明日世界が終わるとしたら?
そしたら仕事なんてサボって一人旅でもしよう
行ったことのない観光地にでも行ったらいい
そこで味噌ラーメンでも食べてのんびりしたい
なんて、無意味な空想はなかなか面白い
明日が来ればすぐに忘れてしまうだろうけど
愛があれば何でもできる?
愛があれば何でもできるなんて
そんな風には上手くいかない
どうしてもお腹が空いてしまう
ましてや片思いの愛なんて
けれども、愛は自分を形作るものの一つだ
その人を想う気持ちを否定することは
自分を否定してしまうようで
ああ、未練がましいな